囚はれのシネマ日記
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2005年11月21日(月) 湯ヶ島のもみぢ狩り

伊豆高原から湯ヶ島へ紅葉を見に行つた。
『しろばんば』の井上靖の育つた地。
しろばんばとは雪虫のことらしい。
湯ヶ島には井上靖の家が保存されてゐる。
            (上の写真→)
               
井上靖のつぎに「いのしし村」へ行つた。
「いのしし村」はいのしし尽くしである。
いのししショウ、いのししレース、いの
しし鍋、いのししチャーシューラーメン、
いのししカレー、いのしし汁うどん、い
のししウィンナー…といふやうに。
「いのししレース」はとくに人気がある。
競馬のやうにレースを予想して券を買ふ。
けれどいのししは鼻が利きすぎてゴール
よりも餌の方へ走りすぎる傾向あり。
また三頭身の肉体がいかにも重さうだ。
いのししの子供のうり坊には4月と5月
にしかお目にかかれないさうで残念。


そしてこの日の宿、狩野川の岸辺にたつ
落合楼・村上へ。
伊豆半島を流れる狩野川の起点である本
谷川と猫越川の「落ち合ふ」所に建つの
で「落合楼」とは粋であることよ。
この温泉は明治時代創業の老舗旅館で建
物の多くは文化財に指定されてゐる。
わたしたちが案内されたのは幸運にも狩
野川沿ひの、せせらぎ聞こゆの部屋。
レトロな窓硝子ごしに、はるか紅葉の天
城山系をのぞむことができる。
夜にはどしやぶりの雨の中で眠るやうに
静寂をやぶる川音がはげしかつた。
この「藤の2」はかつて林芙美子が逗留
して小説を書いた部屋だつた。
川端康成、北原白秋、田山花袋らの文人
墨客がここを贔屓にしたらしい。
露天風呂も川沿ひにあり、せせらぎを間
近に聞き、紅葉を愛でながらゆつくりと
お湯に浸かつて来たのでありました。
           (下の写真→)


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