囚はれのシネマ日記
DiaryINDEX|past|will
秋が深まるにつれて風景がくつきりと見えるやうに思ふ。 この東京の街にしても。 街路樹の銀杏はまだ色づいてはゐないけれど桜の紅葉は始まつた。 東京オペラシティにははじめて行つた。 そこは新宿に隣あふ巨大なビル。 チョン・ミョンフンの指揮するブラームスの協奏曲と交響曲を聴きに。 ぴかぴかのビルには何も感じないけれどコンサートホールはちよつといい感じ。 ブラームスの憂愁は晩秋に似合ふ。 チョンさまも秋といふ成熟の年齢にさしかかつてゐる。
有明の東京ビッグサイトにもはじめて行つた。 だだつぴろい埋立地に建てられたバーゲン会場に着くまで歩きに歩く。 たぶん一日で10キロは歩いた。 バーゲンの戦利品の大きな袋をかかえてゆりかもめに乗ればもう夕暮れだ。 ゆりかもめの窓から見える対岸の夜景のうつくしさに思はず見とれてしまふ。 夕闇が荒涼とした埋立地の風景をおおひ隠してしまふからだ。 行つたことはないけれど香港みたい、東京湾岸は。
東京はたぶん世界的にも五本の指に入る都市だらう。 銀座があつて新宿があつて渋谷があつて六本木があつて上野があつて秋葉原があつて臨海都市があつて… でも歴史を感じさせるのは上野ぐらゐなのは淋しいかぎり。 でもやつぱりわたしはなんでもある東京が好きだ。 地方都市の駅前の灯りはわびしくてわたしには辛い。
|