囚はれのシネマ日記
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2005年10月21日(金) 感傷的な運命

なんだかこなれの悪い日本語だけれどこれ映画のタイトル。
原題は『LES DESTINEES SENTIMENTALES』なのでほとんど直訳。
築地の浜離宮ホールでやつてゐる「フランス映画への旅」の第1日目の初回の上映を見に行つてきた。
監督は『デーモン・ラヴァー』のオリヴィエ・アサイヤスといふ人だけれど知らなかつた。
カルト的な人気監督らしい。
あのエマニュエル・ベアールとイザベル・ユペールとが共演するとなれば、ましてこの映画はDVD化されることもなからうから指定券を買つて見に行つた。
小ホールの最前列の真ん中の席で3時間にもおよぶ大作を巨大スクリーンで堪能した。
20世紀初頭、リモージュ陶器の名門の息子シャルル・ベリングが悪妻イザベル・ユペールと別れ、美しく聡明なエマニュエル・ベアールと結ばれる。
そのふたりの愛と時代の変遷の物語。
ありふれたセンチメンタル大作ロマンとも言へる。
でもエマニュエル・ベアールも風景も息をのむほど美しかつた。
フランスの葡萄畑にそそぐ太陽のひかりも、焼きあがつたばかりの陶器のつやつやした輝きも、スイスの雪をかぶつた山脈も湖のほとりの家も。
つぎにヨーロッパに行くならやつぱりスイスだと決心するぐらゐ美しい。
そしてそれが映画の大きな役割のやうな気がする。
少なくとも、そのときわたしはスイスの湖畔でエマニュエル・ベアールになりきつてゐるのだから。

ところで最終日には三島由紀夫の小説『肉体の学校』をフランス映画化した『肉体の学校』を上映する。
監督はブノワ・ジャコといふ人。
ヒロイン妙子の役をなんとあのイザベル・ユペールが演じる。
(わたしにとつてイザベル・ユペールとエマニュエル・ベアールとサンドリーヌ・ボネールこそが今を生きる三大女優)
この映画もDVD化されることなどまづなからうと思ふ。
結局こちらも指定券を買つてしまつた。
このフィルム・フェスは観客が少ないところ、ウェルカム・ドリンク、その他のサーヴィスもいい感じです。


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