囚はれのシネマ日記
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23日の地震のこと。 わたしの住むここ足立区は震度5強だつたのだから何かありさうなものだけれど、さいはひ何もなかつた。 午後2時ごろまでは義母の四十九日の法要と会食があつたので菩提寺のある埼玉県の松伏といふところにゐた。 午後の3時ごろ帰宅して4時ごろにスーパーへ夕食の買ひ物へ行つた。 ひと通り買ひ物を終へたところで、中華風ピリカラ和への材料のもやしを買ひ忘れたことに気づき、もやし売り場へ引き返さうとした瞬間だつた。 グラッといふよりガクンといふ感じで床に衝撃が走つた。 まるで床が真つぷたつに折れ曲がるのでは、と思へるほどに。 同時に天井からぶらさがつてゐた看板のやうなものも激しくゆれた。 しばらくゆれてゐた。 つぎに来るものをわたしは待つてぢつとしてゐた。 つまり、つひに来るべきものが来たのだからこれで済むはずはないと。 しかし、つぎに来るべきものなんて来なかつた。 場内のアナウンスがしづかに「余震が来るかも知れませんので瓶や缶の棚からは離れた方がよろしいかと存じます」と注意をうながした。 エレヴェーターが自動停止したのでお年寄りをエスカレーターへと誘導する店員さんの姿も見えた。 そのほかは何もなかつたかのやうだつた。
自転車で家に帰つても落下物もなにもなくいつもと変はらない。 しかし5時ごろのニュースで足立区は震度5強の揺れであつたことを知る。 報道ヘリコプターの音も上空で鳴り始める。 でも信じられないなあ。 それほどの揺れではなかつたといふのがわたしの実感だ。 揺れはほんの2〜3秒しか続かなかつたのだ、あのスーパーでは。 あの瞬間に我が家にゐたら揺れはもつと大きく不安も大きかつただらう。 なにしろ築30年近い木造二階建て、うなぎの寝床的変形住居なのだから。 ニュースを見てゐると首都圏にはとんでもない災害が起こつたかのごとし。 またこれが来るべき大地震の前ぶれであるかのごとし。 たしかに電車が不通になつてディズニーランドから帰れなくなつた人が多かつたのは災難ではあるけれど。 首都圏の大地震に報道各社がさつそく食らひついたといふ感じがする。 でも地震は予知しても誰にも止められないのよ。
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