囚はれのシネマ日記
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2004年08月12日(木) 糸杉のある風景


アンダルシア地方にはカサレスとかオル
ベラとか、山の上に築かれた城のまはり
の白い村が楽園のやうに点在する。青い
空と白い村の絶妙なアンサンブル。
強い陽射しを反射させるために家々はま
つ白に塗られてゐる。路地はとても狭い。
なんとかして日影を作らうと家々は密接
して建てられてゐる。ここでは誰も日照
権なんてことは主張しないだらう。ここ
で生きるために必要なのは日影権だ。

ここはグラナダからコルドバへ向かふ道
の途中で寄つたバエナといふ街の市立墓
地。墓地もまたまつ白で糸杉の濃い緑が
死者のやうにくつきり影を曳いてゐた。
オリーヴ畑にひまはり畑、小麦畑に葡萄
畑。太陽がもう少し手加減してくれたな
らここは地上の楽園なのに。




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