囚はれのシネマ日記
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 アンダルシア地方にはカサレスとかオル ベラとか、山の上に築かれた城のまはり の白い村が楽園のやうに点在する。青い 空と白い村の絶妙なアンサンブル。 強い陽射しを反射させるために家々はま つ白に塗られてゐる。路地はとても狭い。 なんとかして日影を作らうと家々は密接 して建てられてゐる。ここでは誰も日照 権なんてことは主張しないだらう。ここ で生きるために必要なのは日影権だ。
ここはグラナダからコルドバへ向かふ道 の途中で寄つたバエナといふ街の市立墓 地。墓地もまたまつ白で糸杉の濃い緑が 死者のやうにくつきり影を曳いてゐた。 オリーヴ畑にひまはり畑、小麦畑に葡萄 畑。太陽がもう少し手加減してくれたな らここは地上の楽園なのに。
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