囚はれのシネマ日記
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2004年08月06日(金) 濁流のやうなバルセロナ

マラガの空港からバルセロナの空港までは1時間ちよつとだつた。
海沿ひに降下してゆくとバルセロナは港町であり工業地帯であることが分かる。
ピレネー山脈とフランス国境と地中海にはさまれたカタルーニャ地方。
独自の文化と言語をいまもなほ守る地域。
街はどことなく重々しく薄汚れてゐる。
アンダルシアの明るく白く装飾的な町並みとはまるで異国のやうに違ふ。
わたしが知るかぎりではその石切り場のやうな雰囲気がローマに似てゐると感じた。
べつに遺跡があるわけでもないけれど。
たぶんガウディの建築には遺跡のやうな存在感があるからかもしれない。
まづそのガウディの作つたグエル公園に行く。
モザイクタイルのベンチもトカゲの噴水も子供だましのやうで感心しなかつた。
ただし↓の回廊はすばらしい。




サグラダ・ファミリアは肉感的に汚れたカテドラルだつた。
スペインの古都にはかならずカテドラルと闘牛場があつた。
それは人為的なもの、文化として。
しかしサグラダ・ファミリアには街中にいきなり山が出現したやうな、砂浜で子供が巨大な城をきづいたやうな、非現実感といふかいたづらな感じがある。
ガウディはモンセラットの山にインスピレーションを得たといはれる。
天まで届くゴシック建築の変種であることには違ひないだらう。
いまなほ建築途上にあるこの教会の細部にわたる解説を聞いた。
でも細部はもうぜんぶ忘れてしまつた。



     受難のファサード


                 サグラダ・ファミリアの内部

そして旧市街のピカソ美術館へ。
美術館の建物自体がかつての貴族の館なのでとても趣がある。
なかには天才ピカソ9才のときから「青の時代」までの作品がならぶ。
写真撮影は禁止されてゐたので何も撮れず。
旧市街はほんたうに狭くて暗くて古くて汚い、ヨレヨレの場所だつた。
でもピカソ美術館のあるあたりはそれがスタイリッシュな崇高さをかもし出してゐるのがなんとも不思議。
この旧市街からカテドラル広場、カタルーニャ広場あたりにはどことも違ふアナーキーな雰囲気があり、いろいろな人種があふれて、集団で踊つてゐたり、濁流のごとく人が歩きまはつてゐたりする。
このあたりのホテルに2〜3日泊まつてバルセロナを体感したいと思ふ。
でもわたしたちが泊まつたのはグラシア通りといふ目抜き通りにあるマジェスティック。
とても清潔で安全で快適だつた。




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