囚はれのシネマ日記
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2004年06月22日(火) 牛のやうなぶるんぶるん

あまり眠れないままに翌朝を向かへた。
7時にモーニングコールが入るずつと前、5時ごろからわたしは目覚めてゐた。
スペインでは夜の9時を過ぎてから日が沈む。
そして朝の7時を過ぎて夜が明ける。
ただしサマータイムで1時間時計を早めてゐる。
5時に起きたときにはまだ窓の外は闇夜だつた。
向かひのマンションもまだ寝静まつてゐた。
スペイン人が何時ごろに起きて仕事に行くのかは知らない。
朝はビスケットとコーヒーだけで簡単に済ませて仕事や学校に行き、10時ごろに軽食をし、昼食は2時に家に帰つて主婦の手作りの料理をたつぷりとり、そのあと5時か6時ごろまでたつぷり昼寝をし、また軽くおやつを食べて働き、夕食は9時か10時から深夜までかかる。
1日5回の食事と昼寝。
それがスペイン人の平均的な生き方だと聞かされたやうに記憶してゐる。
そのせいか中年になるとスペイン人はみな牛のやうにぶるんぶるんだ。

わたしたちは観光があるため7時からビュッフェ形式の朝食をとつた。
フランスパン、クロワッサン、トースト、デニッシュ、バター、ジャム、バレンシア・オレンジジュース、トマトジュース、アップルジュース、生ハム、チョリソ、スクランブルエッグ、ベーコン、オレンジ、プラム、スイカ、ヨーグルト、コーヒー、ミルク、紅茶…
あらゆるものが彩りよく並んでゐるやうでなにか足りない感じ。
みどりの野菜がないのだつた。
この国に限らずヨーロッパでは野菜のかはりに果物を食べるらしい。
テーブルにつくとボーイがうやうやしくコーヒーとホット・ミルクの銀のポットを運んでくる。
わたしの朝食はフランスパン1個とオレンジジュースを1杯と生ハム1切れとヨーグルト1個、それにミルクをたつぷり入れたコーヒーを2杯半。
さすがにパンとコーヒーだけはとてもおいしいと思ふ。

9時にホテルを出ると道路が濡れてゐる。
雨が降つたわけではなくからからに乾燥した土地に水を撒いたのだつた。
ふたたび犬のフンの匂ひが立ちのぼる。
第一日目はプラド美術館見学だ。









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