「きらら」に乗って、鞍馬山へと参りました。
実は、娘はきのうも幼稚園の遠足で行っているので、2日連続です。
ふだん幼稚園に行く時とは、反対側のホームで電車を待ちます。
「ママ、こっちで電車を待つのって、はじめてだね!」
と、嬉しそうな娘♪
(本当ははじめてではないのですが…記憶に残ってないんです、笑。)
さて、「きらら」がホームに入ってくると、いつになく興奮。
電車の中で無事お友達と合流し、ウキウキした気分を乗せて
電車は鞍馬へと向かいました。
車窓から見える景色が、市原をすぎると山の中になります。
私がふだん利用する駅から、ほんの20分ほどで、
電車は、まったく違った景色の中へと我々を導くのでした。
駅に降り立つと、改札で天狗のお面をかぶった駅員さんが
出迎えてくれました。
駅のあちらこちらに天狗のお面。
鞍馬山は「天狗のおわします山」。
それも日本でも一番位の高い「天狗の統帥」がいると言われる山です。
さて…
きのう行った娘のガイドのもと(←これがなんとも頼り無い…笑)
鞍馬寺の山門へ。
今から、霊山に入山するわけですから、
娘が「静かにすること!」と注意事項を私達に申し渡しました。
(きのう、先生がおっしゃったそのまま…笑。)
何百年もの樹齢を経た、空に突き抜けるような大きな杉を
いくつも見上げながら、
九十九折(つづらおり)参道をのぼります。
この道は、清少納言が『枕草子』に「近うて遠きもの」と記した道、
くねくねと、ゆっくりと山をのぼって行きます。
途中、貞明皇后さまが鞍馬山行啓の際にお休みになられたという所で、
休憩をとりました。
すると、背後の大きな杉の幹を、大きなムカデが、
ザワザワと上って行くのが見えました。
ムカデを見ると、ゾワッっと思わず鳥肌が立ちましたが、
この霊山で見る分には、何か自然なことのようにも感じます。
後で、霊宝殿でいただいた案内を見ていますと、
ムカデというのは、毘沙門天のお使いの霊虫と言われて大切にされ、
お札などにムカデの絵が使われているそうです。
そして、江戸時代の鞍馬では、
ムカデを好むニワトリを飼うことが出来なかったらしい…。
…ということは、もしかすると、あのムカデは、
毘沙門天が私達のお迎えに遣わしてくださったのかもしれません。
本殿金堂でお参りをすませ、霊宝殿へと向かいました。
霊宝殿の3階には仏像が奉安されてあるのですが、
このお部屋の一種特殊な空気に、子ども達は少し緊張いたしました。
確かに、このお部屋には異空間と繋がっているような…
そんな不思議な空気が漂っています。
毘沙門天が四体、吉祥天、それに善に師童子、
平安後期から鎌倉時代に作られたものだそうです。
こうした古い仏像がさりげなく何体も飾られているところに、
鞍馬寺の奥深さを感じます。
帰りは、ケーブルカーへ。
ケーブルカーが来るまでの間、こちらの係りの方が
娘達にいろいろなお話しをしてくださいました。
ケーブルカーのチケットは、蓮の花びらをかたどっていること、
ヤツデの葉っぱと天狗のこと、
この山にすむ動物達のこと…
ケーブルカー乗り場の近くには
鹿がやってきたり、リスが遊びに来ると教えていただきました。
さて、鞍馬のお土産は…
子ども達が拾い集めた、どんぐりや小さな松ぼっくり。

この小さな松ぼっくりは、
『探して楽しむドングリと松ぼっくり』(山と渓谷社)を見てみましたら、
どうやら「コメツガ」の松ぼっくりのようでした。
とても小さくて可愛らしい松ぼっくりです♪
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娘はさすがに2日連続の山登り、
帰るとすぐにお昼寝してしまいました。
娘が寝ている間に、我が家には新しいクラビノーバがやってきました。
娘は、古いクラビノーバにさようならが出来なかったので、
悲しくて、オイオイ泣きました。
…ピアノを習いはじめてから、ずっとお友達だったものね…。
新しいクラビノーバがきた嬉しさよりも、
古いクラビノーバに「さよなら」することが、つらかった娘…。
「ゆうちゃんのおなか(←胸のことをこう言う)に、
古いクラビノーバさん、ずっとある?」
と聞くのが、いじらしかったです。
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