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最近深夜に起きていない(PCが使えない)ので、いわゆるチャットというものに縁遠くなった。 日曜の朝など、方々で前夜のチャットの残骸を見かけると、何となく取り残された様な気分で、 かなり寂しい。難しいものである。
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とってもカレーが食したかったので、ココイチにでも…と思っていたのに、 雨で出鼻を挫かれました。ちょっと残念。
いつぞや前を通った時に見た“カレー冷やし中華”(みたいなメニューだった)が 非常に気になっているのですが、期間限定だと思うので、もうやってないかもしれません。 何とか食べたいのだけどなぁ…。
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昨日はマーボ豆腐を食べました。 汗だくで熱いものを食べたい気分が続いている様です。 いや…“カレー冷やし中華”は熱くないとは思うけど…。
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最近続けて読了の本
・北村薫「覆面作家は二人いる」「覆面作家の愛の歌」「覆面作家の夢の家」角川文庫
麗しいタンテイさんが活躍する短編ミステリのシリーズである。
北村薫という人は、やはり上手いと思う。 設定にしてもトリックにしても、時にギリギリご都合主義的かな… みたいな部分があっても、決して無理の無いものを造っている。
こちらはミステリ初心者で、挙げ句記憶力が良くないから、伏線は忘れる、 ちょっと複雑なトリックだともう何が何やら…という人種なのだが、 そんな読者にでも納得できて、その上結構意表を突かせる謎解きをしてくれる。
日常のどこにでもありそうな風景や、ちょっと条件が整えば簡単に陥りそうな勘違い、 そんなもの達をトリックに使っているから、尚更「おぉ、そうだったのか!」感が強い。 そして何より、全編に渡る北村らしい優しさが、安心感を呼ぶ。
と、ほぼベタ誉め状態なのだが、「私的には」ただひとつだけ、 どうしても納得できないものがあって、最初から最後までそこに引っ掛かってしまったが故に 全体的な良さを完全に半減させられてしまった。 北村の力量なら、この一点をどんな方法でも違和感無く納得させられるだろうに、 何故? と、残念でならない。 そこがクリアされていれば、かなりの人にお薦めできるのにな…。
以下それがどの部分かの説明。 ネタバレになるので、しばし改行の上文字を背景色で記述します。 ネタバレて良いという人だけ、下記「↓」の下を反転して見てください。 それより下には新規の日記はありません。
↓ 以下、私が非常に引っ掛かってしまった部分。
それは、千秋さんの2つの人格が、物語の中で一番大きな設定であるにも関わらず、 あまりにも唐突で不自然で必然性が無いという事である。 お屋敷…という「物」の内と外、というだけの条件で、本人の意志に関わらず 人格が変わる…というのは、病理である必然があまりに希薄だし、 もし仮に病理だとしたら、本人あんなに天真爛漫・あっけらかんとはしていないはず。 そしてもうひとつ、その千秋さんの特質が、事件やその解決に本当の意味では ほとんど関係していない…という事。 良介・優介のA面B面に関しては、時に犯人やその他の人物達のミスディレクション を誘っている部分があって、その必然性に違和感は無い。 けれど、物語の中でたったひとつ、非日常的な千秋さんの設定だけは、 単にエキセントリックなキャラを作る…その為だけに終始している様に思えてならない。
他のほとんどの部分において極めて日常性を守り、誰にでも納得ができる 自分の隣でも起きていそうな事件やトリックを作りながら、千秋さんの 設定だけが特異で説明無しなのが、あまりに浮き過ぎて悲しかった。 どんな説明でも良い、誰にでも納得のできる説明があれば、本当に楽しめる 素敵な作品になっただろうに…、そう思うと、やはり残念でならない。
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