星の行方(レックナート視点2プレイ記)
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2002年08月01日(木) 義憤と私憤

チャコ「このー、バカ人間どもー!!」
いつのまにかチャコが隣にいた。必死で住民に訴えかける。
チャコ「ばか、ばか、ばかー!そんなのうそっぱちだぁー!
あいつらの作戦にきまってるだろー!?」

そんな彼の必死の説得も、差別の壁を越えられなかった。
住民は、彼を「ハネつき」と呼ばわり、全く相手にしない。

マカイ「きくまる殿、いかがでしたか」
黙っていたら、フィッチャーが代わりに話し出した。

マカイ「なるほど、そんな事が…しかし、見に覚えのないことだ。
まあ、それも要らぬ心配となった。先ほど、キバ殿が休戦協定の申し入れに来たからな」

フィッチャー「それは策略です!王国軍は都市同盟の滅亡を狙っています。それが休戦協定などを結ぼう筈がありません」
マカイ「バカを言うな。それならば、何故にキバ殿は危険を冒してこのトゥーリバーに自ら乗り込んできたのだ」

結局、マカイはぼくらの言うことは全く信じず、軍の協力関係も破棄となった。
どうやら彼の差別意識も根強いようだ。
だったらどうして、わざわざぼく(協定結びに来た友軍の長)を使いに出したのやら。ほんとにばかばかしい。



パシリ顔してたからじゃないの。


マカイと別れたあと、またチャコに会った。
チャコ「きくまる!ばっちゃんがあんたに会いたいってさ」
凄く不本意そうな顔だ。
チャコ「おれは伝えたからな!」

スースー「きくまる殿ですな。私はスースー、このトゥーリバーに住むウイングホードの一番翼、
あなたたちの言い方ならリーダーです。お入りください」
彼女がリーダー。するとチャコはウイングホードのリーダーの孫な訳か。

スースー「きくまる殿…右手を見せていただけないでしょうか?」
きくまる「どうぞ」

スースー「”輝く盾の紋章”…この目でこれを見るのは二度目です。一度目はゲンカク殿の右手に輝いていたそれを、遠くから垣間見ただけでした」
じいちゃんの方か。また昔の話が聞けるのかな。

スースー「我らは、古くはティントの森で暮らしていました。しかし、その地を負われた。あの地に出来た鉱山は、われらの生きる場所を奪った。
そんな我らを、この地へと招いてくれたのはゲンカク殿でした。
しかし、ゲンカク殿は汚名を着せられ、同盟を追われ、我らもまた厄介者として見られることになりました。

きくまる殿…我らを、このトゥーリバーを、そして同盟を救う道をお進み下さい。あなたの持つ力を、お使い下さい。
その紋章を持つあなたには、紋章に認められたあなたには、その力があるはずです。
かつてのゲンカク殿のように…」



ふふ、やっぱりスースーちゃんってば、そうだったのねえ。
いいわよね、女の子はいくつになっても女の子!可愛いわあ。
ルック「その言い方は…ああそうか、そういえば、レックナート様は、一番翼よりずっと年上だから、勿論当時の事を色々知って」
ん?今、なんか、言ったかしら、ルック?
ルック「いえ!何っにも言ってません」



あるはずです、って、言われてもな。
きくまる「スースーさん。あなたのことは嫌いじゃない。でも、ぼくはじいちゃんじゃないし、この町には色々と嫌な目に遭った。
…あなたの期待通りのことが出来るとは、今はとても言えません」
スースー「きくまる殿、われらウイングホードも、この町を愛しております」
って、言われてもな。

重い気分のまま、一番翼の家を後にする。
と、またチャコがいた。

チャコ「きくまる!ばっちゃんは、あんたを頼りにしてるみたいだけどな!
おれはちがうぞ!むかし話の英雄の、その子供ってだけで何ができる!」

やっぱり嫌われてしまったらしい。ぼくを頼りにするスースーを見て、彼なりに思う事が沢山あるのだろう。
チャコ「…それから、財布はかえさないからな!!!」
と言って、また飛んで行ってしまった。

財布かあ。すっかり忘れてた。
彼がぼくを認めれば、返すのかな?
ナナミ「きくまる、なに笑ってるの?」
きくまる「いや、なんか、彼はいいなあ。すかっとする。
これは是非とも、財布を返してもらわなくちゃって、思うよね」


苔田 |MAIL