風のひとり言
kaze



 昨夜・・・

感傷的になってしまった・・・
日記の方にはずっと書いていたけど、昨夜引越しをした。
仕事の関係で、一昨日の晩は帰れず、
昨夜も仕事から帰ってきたら、家の中にはゴミ以外何も無い状態。
忘れ物はないかと、各部屋を見て回っているうちに、なんか無性に寂しくなった・・・
一階の部屋の隅では、長女がしゃくりあげている・・・
長男は・・・少し落ち着いたようだ。
次男は・・・広くなった家の中を、はしゃぎながら走り回っていた・・・

先日、長女長男に、友達を泊まらせてあげたらと提案した。
引越しでこの地を離れてしまう子ども達への、せめてもの罪滅ぼし?のつもりもあった。
この地の最後に友達との思い出を作って欲しかった。
一昨日の晩とその前の晩。
それぞれが3人ずつ連れてきて、大騒ぎになったようだ。
何もない状態の家だけど、ゲームを持ってきたりして、夜中まで遊んだようだ。
また、枕投げなどをして、声が出なくなるまではしゃいでいた様子。

いい思い出を作ってくれればそれでいいと思っていたのは、こちらのエゴだったのかもしれない。
朝を迎え、友達が帰る段になったら、尚一層寂しさを募らせてしまったようだった。
「何故引っ越さなきゃいけないの?」って涙目で問われれば、返す言葉も見つからない・・・

昨夜、とりあえず車に積めるだけの荷物を積み、出発する時になって、家を振り返った。
暗闇の中に浮かび上がる家を見つめているうちに、何故か涙が出てきた。
考えてみれば、賃貸生活でなく、自分の物として手に入れた家だからこそ、
たった数年ではあったものの、愛着は人一倍ある。
子どもたち同様に、実は寂しいのかもしれない・・・
そんな想いから、涙がつたったのか?

車を出発させ、しばらくは風景がにじんで見えた。
助手席の女房に気付かれないよう、左サイドミラーは見ないように、
ひたすら前を向いて、黙ったまま運転していた。
・・・夜でよかったと思った・・・



2002年03月28日(木)
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