あっこのPiano Diary...あっこ

 

 

vol.71 ため息 - 2005年06月23日(木)

といってもリストの「ため息」ではない。

ジャズがなかなか身につかないのは
年齢のせいもあると思う。だからそれはいい。
仕方ない。

私がわからないのは
恥をしのんで言うと、
ビル・エヴァンスの良さ。わからん。
たぶん聴き足りないのであろう。

オルタードスケールやら
コンビネーションディミニッシュなどのスケールは
あっという間に弾けるようになったし、
「教会旋法の中では難しいロクリアン」って言われても
音大を目指した頃から現在まで
ふだん24調の長調と短調のスケール弾いてりゃ
それほど難しくもない。

しかし用語をなかなか覚えられない。
アップビートと言われるよりも
アウフタクトと言われたほうがピンと来るのは当たり前だけど。

今宿題に出されているのは
「いつか王子様が」のフェイクに
3和音のスプレッドをつけるやつ。
ツーファイブワンの和音進行のスプレッドだけなら
問題はないけど、もちろん
それ以外の進行も当たり前のようにあるし、
代理コードもでてくる。
そういうとき、どういう和音をつければいいか、
そもそも大学の和声の授業はひどい評価をもらっていた
私だけに、妙に時間がかかる。

そして、時間がない。
9月のアタマには、別の仕事関連で
ショパンの英雄ポロネーズを弾かねばならないのに。

ぎゃ〜っ!

ジャズ歴4年の友人の慰め方。
「『私にはショパンが弾けるのよ、アナタ達ジャズピアニストは
 ショパンなんか弾けないでしょう?』ってデカイ態度
(もちろん心の中でのこと)で臨めばいいねん」って。
そのくらい気を大きく持たないと、ジャズの先生の前で
恥ずかしさを乗り越えてジャズを弾くことはできないのだと。
たしかにそうかもしれん。

「楽譜弾くだけならクラシック弾いてるのと同じ」

この言葉は前の師匠も今の師匠も使う言葉だ。
彼らのその言葉の本質はわからないけど、
知ったかぶりのアマチュアジャズミュージシャンが
言うのなら、それは多分にみっともない。
クラシックは楽譜に忠実ではあるが、
彼らが言う言葉がそのままストレートに捉えられるなら
クラシックのCDなど売れるわけがないし、
私が世界中を演奏旅行しても通用することになる。

バイエルひとつとっても
どれだけ上手に芸術的に演奏したとしても
みなそれぞれ違う演奏になる。
それがショパンやらラヴェルやらラフマニノフやらになると
それはとてつもない作業になる。
同じ楽譜を使ってどれだけ表現できるか
たぶん彼らは経験がないから
恥ずかしくもなくあの言葉が言えるのだろう。

でも、別の捉え方もできる。
私がアートテイタムのコピー譜を練習したとして、
やはりアートテイタムの演奏にはならないから
あんな言葉を使うのだろう。
でも、ヘタなアドリブのひどい演奏聴かされるよりは
コピー譜練習したモノを聴かされる方が
ずっと気分はマシだ。

何を言ってるのかわからなくなってきた。

「いつか王子様が」はビル・エバンスかマイルス・デイビス
の演奏しかあまり音源として残されてないらしい。
マイルスのを持ってなかったので、早速買って聴いてみた。
この気だるさは好きだけど、凄さが私にはわからない。
マイルスのが下町の酒場だとしたら
ビル・エバンスのはファッションショーみたいだ。
たまたまハンク・ジョーンズとトミー・フラナガンの
デュオの音源を持っているのだが、
それはピアノデュオのせいか、妙にオーケストラみたいだ。

たしかに自分でコピーしてみようと思えるのは
ファッションショーのだけど。
オスカーピーターソンが王子様の音源残してくれてたらナぁ、、、
と思う。

とにかく、ビル・エバンスの凄さ、
マイルスの凄さ、チャーリー・パーカーの凄さ、
それから、、、、、

それらの「凄さ」が今の私にはまだわからないのである。
それがため息の原因。




...



 

 

 

 

INDEX
past  will

 Home