観能雑感
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2006年F-1最終戦であるブラジルGPで、ミハエル・シューマッハが16年間のF-1ドライヴァー生活に別れを告げた。 かつては非常に熱心にレース中継を観ていたものだが、仕事を持つようになると日曜深夜の放送をリアルタイムで観ることは難しくなり、全戦を完全に視聴することはなくなったが、それでも結果だけには気に掛けていたように思う。 シューマッハが驚異的な強さを見せた時期は熱心にレースを観ていた時期とは大分ずれるけれど、その強さは印象的だった。当時最高のチーム力を持っていたとは言えないフェラーリに移籍後、自らチーム改革に係る形で強くなっていったのは、それまでのF-1の概念を変えていったと思う。 セナにとってシューマッハは鬱陶しくも無視できない新たな脅威であり、その死によって真正面からの対決をすることなく、シューマッハはF-1の記録をことごとく塗り替えていった。今シーズン限りでの引退を発表した後の度重なるエンジン等のトラブルは、まるで気まぐれな勝利の女神が「あなたの役割はもう終ったのだ」と宣言しているようであり、最終戦はまさにそんなレースだった。しかしだからこそ、今彼にしかできない凄い走りというものを観ることがきたのではなかろうか。 物議をかもしたことも多々あり、それはチャンピオンには不可避である面も含まれるが、彼が傑出したドライバーであることには間違いなく、F-1という極めて厳しい世界で一時代を築き上げたことがそれを証明していると思う。 長い間お疲れさま、そしてありがとう、シュー(私は彼のことをずっとこう呼んできた)。
話は変るが鈴鹿でのGP開催が今シーズン限りというのは本当に寂しく、残念である。鈴鹿は世界に冠たる実に面白い、素晴らしいコースだ。富士と交互に1年ごとの開催となることを希求している。決めるのはFIFAだが・・・。
こぎつね丸
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