時々管理日誌
時々だけ書く管理人の日誌です。
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2018年06月15日(金) 覆面企画8・Eブロック推理その3

さて、Eブロック推理の続き、前回日記をUPした直後から今日までの推理経過です。
まずは前回までの仮配置をぺたり。

01 銀の御手のサジタリウス ウルさん
02 五月の庭、蕾の君は目を閉じたまま 青柳さんか森崎さん?
03 機械細工職人と機械義手 天崎さんか神儺さん?
04 飲み干す残滓 真北さん
05 キズアト だもさんか天崎さん?
06 幕張でバーチャルアイドルミゾレと握手 GBさんか彪峰さん?
07 楽園の手 菜宮さん
08 それは手記にも似た 彪峰さんか天崎さん?
09 夜の谷で 神儺さんかGBさん?
10 夢の異世界ダンジョンへGO! 森崎さんか青柳さんか天崎さん?

実は、ファースト推理結果以降、菜宮さんが仮配置確定以外は何もはっきりした進展がないのです。
頭の中ではいろいろ動いているのですが、結果が出てない。
そもそも、02とか07とか10とかの、たまたまきっかけがあった箇所以外は、まだ参加作品を細かい部分まできちんと読み込んでいないのです。

なので、作品ごとに、もう一度読み込んで、検討していこうと思います。
でも、01はもうウルさんに確定です。
だって、このブロックには他にウルさんが書きそうなものがない(内容・テーマ的には書きそうでも文体が違う)から……。

物証としては、漢字変換の合致(主に開くか閉じるかの部分)が大量にありますが、それよりも、作風・文体です。
ただストーリーや設定が分かるように書くという書き方ではなく、文章そのもの、言葉そのもので世界観を表そうとする描き方。
『意味がわかれば、ストーリーが伝わればなんでもいい』んじゃなくて、隅々にいたるまで『この言葉で、この文章で書かねばならない』という言葉を選び抜いて配置して作品世界を作り上げるような描き方で、こだわりを感じます。
言葉が、意味を伝えるためだけじゃなく雰囲気作りに使われてる文章です。
そういう描き方をするのは、参加者では他にenuさんがいると思いますが、別ブロックだし。

02については、ファースト推理段階から有力候補が二人立ったので、集中的に検証してきました。
が、ファースト推理の時の日記に書いたとおり、どうしてもどちらかに確定できるほどの手がかりがなく、お二人の作品のどれかを読むたびに、02とのそれらしい一致点を見つけたり、逆に合わない変換を見つけてしまったりして、森崎さん:青柳さんが7:3〜4:6くらいの間で気持ちがふらふらと揺れ動く状態に。

その後、時間切れでEブロックを離れましたが、私のファースト推理記事を読んだアヤキ名探偵とツイッターで情報交換。
あわよくば私の代わりに何か物証を見つけてくれないかと思い(笑)、E02=森崎さん説を強く推すアヤキさんにE02=青柳さん説の検証を無理やり勧めた上、さらに、『読んだけどピンとこない』というアヤキさんに、『ファンタジーじゃなく現代ものを読んで! 猫系男子を!』と作品まで指定してけしかけてみました。
が、アヤキさんの02=森崎さん説は揺るがず。

その後、於來さんがブログでE02=青柳さん説を推していたので、物証の公開をおねだりしてみたら、『ふぅん、と小さく零す』をあげてくれて、それだ!と。
たしかに、『小さく零す』はふたりとも使うけど、青柳さんは『ふぅん』で森崎さんは『ふうん』なんですよね。
『ふうん』に限らず、このおふたりには、『なあ』とか『ねえ』とか『へぇ』とかの『あ』や『え』が大文字か小文字かという違いがあるのですが、ただ、02には、そもそも『なあ』とか『ねえ』とか『へぇ』のような、小文字にしたりしなかったりしそうな言葉がほとんどないので困っていたのです。
が、言われてみれば『ふぅん』があった!
於來さん、ありがとう!

そうしてみれば、私が森崎さん説の証拠のひとつとして挙げた『背もたれ』も、実は森崎さんであれば『背凭れ』のはずなので、逆に02が森崎さんではない証拠とも捉えられます。
ただ、やっぱり、小文字を使うべき箇所が少ないから、判断が難しい……。

なので、02はとりあえず二人候補のまま保留で、もし森崎さんを10に決めたら青柳さんを02にすることにします。

次は03。
この作品のチェックポイントは『営業架電』『障碍者』、カタカナの擬音、漢字がかなり閉じ気味な点、とかでしょうか。
営業架電や障碍者、特に前者は、作中でその言葉を使ってることは、まずないとは思いますが……。
あと、『なぁ』とか『まぁ』とか『へぇ』が小文字なところ。

ファースト推理段階での筆頭候補は天崎さん(真北さんのセンは04まで読み進んだ段階で消えてた)。
理由はメモしてなかったけど、たぶん、題材イメージ+カタカナの擬音+漢字の閉じ具合+小文字使いでしょう。
漢字の変換を検証した結果、益々、咄嗟、途端、恐る恐るなど、ひとつひとつは別に珍しくはないけど、軒並み合致。
まあ、こういう漢字は、閉じる人は全部閉じ、開く人は全部開くという感じなので、一つ合致すれば全部合致することが多いのですが、とにかく、『漢字を閉じる人』枠であることは間違いありません。
あと、『ハハハッと笑う』(03では『ハハハと笑う』)『ニッコリと』『ゴメン』『シワ』なども一致。
なんと、既存作品に<終わり>もあった。
そんなの普通はフェイクを疑うするところだけど、作風・題材的に違和感がないし、初参加だし、御本人も意気込みで『簡単』『寧ろ当てて』とおっしゃってるし、よし、仮配置確定。

04は、最初からほぼ確定してるけど、やっぱり真北さんでしょう。
前回の覆面参加作とあまりにも似てるのが逆に不安なのですが……。
特に冒頭のポエム部分。
あと、突然強引になる男の子(笑)
前回覆面作だけじゃなく、他の過去作品でも、初々しく可愛らしい初恋ストーリーと思って読んでたら、ピュアで内気で気弱そうだった男の子が途中から突然押しが強くなって、しかも微妙に支配的で嗜虐的な雰囲気を出してきて、キミってそんなキャラだったの?と、ちょっとびっくりしました。
区切り記号*の数は違うけど、左端のスペースを空けないところは同じ。
そんな細かいことは度外視しても、どう見ても同じ人の作品に見えます……。
意気込みやツイッターでの発言を見なかったら、全く迷わなかったはず。
それくらい、どこから見ても真北さん。

……が、真北さん、意気込みでいろいろフェイクしてるって言ってるんですよね……。
自分では隠れてるつもりなのかなあ……。
それとも、フェイクしてるっていう発言自体がフェイク???
あ、でも、よく見ると、漢字の変換はずいぶん違うんですよね。
あと、『なぁ』とかの小文字を使ってる。
普段の真北さんは非小文字派じゃないかと……。
そうだ、きっとそういう細かいところをフェイクしてるんですよ!
うん、そうに違いない!
意気込みでの作者さんの発言よりも、作品そのものの類似を信じる!

そして05が問題で……。
リアルタイム読了ツイートで書きましたが、ファーストインプレッションが、途中まで、ものすごくだもさんだったんですよ。
それが後半で、「だもさんでこれはない」という展開に……。
そのときのツイート↓

***
最初の数行で「だもさん!」って思ったんだけど、だもさん、今回、魂を売ってまで、読んですぐ分かるようなことはないはずのものを書いたはずだから、これはないかな……と思っていたら、途中から意外な展開に。だもさんだったら、これはない。
つまりそれが、魂を売っただもさんの渾身のフェイク? それとも、全く別の人?
***

そして、悩みながらもファースト推理を切り上げてEブロックを離れ、(まだちゃんと見比べてないけど、後でよく見ればきっとだもさんらしい特徴がみつかるだろう)と思っていたのですが、その後、塩中探偵が、私が全くマークしてなかった別の作品に圧倒的なだもさん味を感じる、と……。
「えーっ?」と思ってちらりと見直してみると、たしかに、05は、漢字の開き具合とか小文字使いとか、細かい点がいろいろと、だもさんと全く違う!Σ( ̄ロ ̄lll)
初読時は変換などは気にせずストーリーと雰囲気だけを読むので、序盤の圧倒的だもさん感に引きずられて、細かい点には目がいっていませんでした。

これで作品全体がだもさんっぽければ、漢字変換なんかフェイクだろうと思うところですが、私も05の後半には非・だもさん感を感じていたために、かなり迷う……。
もし漢字変換や小文字使いなどの細かい部分がフェイクだとすると、フェイクのために魂を売ったというだもさんの、渾身のフェイクがそれなのでしょうか。
だもさんの魂は、そんな、漢字変換なんてものに宿っていたのでしょうか。
いや、そんなわけはない!
だもさんの魂はそんなところにはない!(笑)

でも、これが他の誰かの作品だとしたら、いったい誰?
今残ってるのは他にかんなさん、彪峰さん、GBさんだけど、かんなさんは09候補だから、彪峰さんかGBさんとして……。
ビックリとはてなのマークを重ねる時、05は『!?』だけど彪峰さんは『?!』なんですよ。
(ちなみにGBさんは半角『!?』なんだけど、このブロックに半角記号使いの人はいないので、さすがに修正してきてるんでしょう)
あと、05では『ねぇ』と小文字が使われていますが、彪峰さんは非小文字派じゃないかと。
でも、彪峰さんはカタカナの擬音を使うんですよね……。
物証的には二勝一負みたいな状態?

じゃあGBさんはどうかというと、ときどき小文字を使うみたいだし、カタカナの擬音もときどき使うし、うーん、こちらも、ありえなくはない気が……。
GBさんは『肯く』を使うでしょうか。あとで探してみよう。

でも、私は、05の後半の展開こそがだもさんの渾身のフェイクである(漢字変換やなんかの細かいフェイクはもののついで)可能性も捨てきれません。
だもさん、聞き取れない外国語を「    」と書いてる作品があるし。
だもさんの魂は、漢字変換なんかには無いけど、結末の付け方にはあるような気がします。

ここは02同様、とりあえず保留で、候補を3人立てたまま次に進みます。

そして06。
塩中さんは、これがだもさんだと言ってる。(塩中さんもまだファースト推理中なので途中経過ですが)
そして、言われてみれば、漢字の開き具合等は、こっちのほうが圧倒的にだもさんに近い……。
(塩中さんがだもさんだと言っている理由はそれではないけど)

でも、わたし的には、これはGBさん候補。
だって、ここがだもさんなら、GBさんはどこへ行けばいいの?
あ、05か。
ありえなくはないけど、イメージじゃないなあ……。
でも、GBさんは今回、絶対、『イメージじゃない』ものを書いて来てるはずだし……。

06で一番特徴的なのは実は『パーティション』(←『パーテーション』ではない)だと思うんですが、他にこの単語が出てくる作品を書いてることはあまりなさそうだし、万一あっても、それを私が見つけるのは困難だし。

私がだもさん=06説の却下を即決できないのは、自分がだもさんの全体像をちゃんと知っているという自信がないからもあります。
だもさん、サイトで公開してる作品が少ないんですよね。
作品数が少ないのではなく、たぶん、書いているものの一部しかサイトでは公開してくれてない。
昔の作品で下げちゃったものも多そうだし、今はたぶんメインの活動を紙の同人誌に移してて、きっと私が読んでない作品がいっぱいあるはず。
そして、サイトにある作品は覆面企画を含めた企画参加作が多くて、つまり、覆面を被ってたりよそいきだったりするわけで、必ずしもだもさんのメインの作風ではないのかもしれないのです。
私はだもさんの仮面の数々を見ているだけで、実はだもさんの本分は他にあるのかも……という疑惑があるから、ちょっと躊躇します。

なので、ここもとりあえず保留のまま次に進みます。

07はもう、あとでよっぽど都合が悪くならない限り、菜宮さんで確定。

そして、ついに、ずっと避けて通ってきた08。
なんで避けて通ってきたかと言うと、ガチ医療関係者でサイトに医療ものがたくさんある彪峰さんが、覆面企画にあえて医療ネタを出してくるわけないと思いたかったから(笑)
みんな彪峰さんだって言ってるけど、そんなの信じたくない!
でも、検証したらきっと彪峰さんになっちゃう!
……という意味不明なへそ曲がり心理で、検証を先延ばしにしていました。

……が。やっぱり彪峰さんですよね……(^_^;)
すみません、意地張ってました(^^ゞ

私がしぶしぶ彪峰さん=08説に落ちたのは、彪峰さんのサイト作品で、

『モニターは少しの間揺れていたが、やがてフラットになった。』
『心電図はフラットになった。』

という、そのものズバリな使用例を見つけてしまったからです。
『フラットになった』くらい、別に医療関係者じゃなくても、自分や身内が入院したことがある人とか医療ものを読んだり医療ドラマを見てる人なら誰だって書けるでしょ……とは思いますが、実際に使用例を見てしまうと……。
ただし、彪峰さんは、ここでは『モニタ』ではなく『モニター』でした(08は『モニタ』)。
でも、サイトの別のところで『モニタ』も使ってたので、決定的な不一致ではなさそうです。

あとは文体。
改行が少ないからみっちりに見えるけど、一文は短め。
――や……を効果的に活用。
漢字は閉じ気味だけど、そのわりに『しあわせ』『やさしい』『うつくしい』などを開くことがある。(07には『やさしい』『うれしい』がある)
その他、漢字変換もだいたい一致。
というか、彪峰さんはそもそも漢字変換をあまり統一してないけど、その揺れの範囲内に収まっています。

そして09行きます。
候補は、第一印象ではGBさん(これにGBさん要素を感じたわけではないけど、他にそれらしいものがなかった)だったのですが、GBさんはすぐどいて、第二印象はかんなさん。
そして、他の人が別のところに仮配置されていくに従って、やっぱり、どんどんかんなさんに絞り込まれてきました。

よく読むと、のっけから『谷底が咢を広げて待っている』という比喩表現。
一見して華美な文章ではなく、印象は実直なんだけど、よく見れば、たとえば『不安の一端が溶けていく』とか、シンプルに書けば『痛みと恐怖で気を失った』となりそうなところを『痛みと恐怖の連続が意識を覆うのに時間はかからなかった』だったりとか、ありとあらゆる文が、いちいち表現に工夫を凝らしてあります。
私から見れば、隅から隅まで気を抜かずに工夫をこらしてあるように見えるけど、作者さんにとっては、気を張って技巧を凝らしてるわけじゃなく、これが息をするように自然に出てくる文章なのかも? すごいですね。
あと、『絶望で体が震える』ではなく、『絶望が体を震えさせている』と、『絶望』を主語にしてますが、他にもそういう表現がとても多いです。

こ、これは……どう見ても、かんなさんの文章だ!

例えば前回の覆面参加作『明日の行方』(そういえばこれも夜中に迷子になる話だった)でも、のっけから『収穫を待つ黄金の穂が闇の中で身を寄せ合う』だったし、『切り替えようと吐き出した気持ちが鼻から戻ってくる。』(←『気持ち』が主語になってる)だったし『水平線に溶け込んでいた太陽がおっとり顔を出して目を焼いた。』だし、『カーテンを引いた家にはまだ闇が残っており、家具たちが死んだように眠っていた。』だし、枚挙にいとまがない比喩っぷり、擬人化っぷり。

わかる、充分、多分、所為、暢気 我儘など、変換もほぼすべて一致、あと、『とっくり』という表現もサイトにもありました。
よし、09はかんなさんで決まり!

そして10は、第一候補に森崎さんが来ています。
一度はGBさん説も検討しましたが、この作品、主人公の大学生が可愛らしいんですよね。
この『男の子』って感じは、森崎さんっぽい。
GBさんの大学生は、たぶんもっと大人です。
そういう観点で森崎さんのサイトをあらためて見に行ったら、女の子にちゃん付けする男の子の「じゃあこれからは間違えないように、ゆうりちゃん、って呼んでいい?」とか、10っぽくないですか?
他にも男子高校生が出てくる恋愛短編を読んでみましたが、男の子たちがわちゃわちゃしてる会話とか、わりと10っぽい感じです。
やっぱりこれが森崎さんで!

ということは、問題の02はやっぱり青柳さん?
これは既に検証していて、森崎さんと迷うという点以外は、特に問題はなかったはず。

そしたら、あとは05と06をだもさんとGBさんで分けるだけ!
まさかこの組み合わせで一騎打ちになるとは……予想だにしなかった事態!

今日はここまで。
現時点での仮配置です。

01 銀の御手のサジタリウス ウルさん
02 五月の庭、蕾の君は目を閉じたまま 青柳朔さん
03 機械細工職人と機械義手 天崎剣さん
04 飲み干す残滓 真北理奈さん
05 キズアト だもさんかGBさん
06 幕張でバーチャルアイドルミゾレと握手  だもさんかGBさん
07 楽園の手 菜宮雪さん
08 それは手記にも似た 彪峰イツカさん
09 夜の谷で 神儺さん
10 夢の異世界ダンジョンへGO! 森崎緩さん


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