サイモンという男がいる。 コージ苑とぶっひー嬢は、 当初から彼に疑惑の目を注いでいた。
こいつ、絶対あっち系だ。
身長約190cm、ちょっとメタルなファッションをしているので、 見た目はかなり怖い兄ちゃんだが、 その外見と裏腹に、しぐさが異様な程かわいい。
例えば授業中、サイモンをあてる。 「じゃあサイモンさん、1番の答えは?」 「あぁん、えっと、Aです・・・きゃっ♪」(ここで小指を立て気味にする)
また、質問をしてくる。 「先生、○○は日本語で何と・・・言いますか?」 「★★ですよ、サイモンさん」 「どもありがと、きゃっ♪」(ここでさも嬉しげに笑う)
作ってないってば。作ってないってば。 本当〜に、彼はこんな感じなんである。 これで成績は学年トップクラスなんだから、 やってらんないというか、大したものだというか。
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最後の定期テストも終わり、 今日の一年生の授業は、学年最後のお楽しみ、 「トトロ」のDVDを見せた。 アニメ好きが多いスロの学生であるから、おおむね好評。
まあ、明らかに内容が分かっていない学生もいた。 彼女はメイが病院に行こうとして家を出たあたりで、 「ねえねえ、結局お母さんは死んだの?」と英語で周りに聞いていた。 いいよいいよ、ゆっくり学びなさい・・・と、 母親の心境になりつつ教室を見回したコージ苑、 皆勤賞のサイモンが来ていないことに気づいた。
どうしたんだ?と疑問に思いつつ授業を終わり、 教室を出たところで本人にばったり。
「先生、あの、プリントを・・・くださいませんか?」 「夏休の宿題のプリントですね、どうぞ〜」 「どもありがと♪」 「サイモンさん、今日はどうしたの?来なかったね」 「ええと、ええと、私は・・・日本のアニメが嫌いです」(きっぱり)
サイモン、漢(おとこ)じゃないですか。
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