出向コージ苑

2003年10月04日(土) イタリア

もう何年前になるだろうか、
友人と二人で欧州貧乏旅行をした。
勿論イタリアは外せない。
そしてイタリアならば、キリスト教徒ならずとも、
バチカンには行っておきたいところである。

行列に並んで入った建物の中は、
それはもう呆れるほどの豪華さだった。
キリスト教に限らず、宗教の建物には、
「どうだー!!(ドーン!!)」ってものが多い。
こんなきらびやかな物を見せられた日には、
「すげー!僕入信するー!!」と…なるかどうかは分らないが、
圧倒された人間は、それを畏敬の念に横滑りさせてしまうことも、
あるんではなかろうか、と、そう思った。

システィナ礼拝堂は、ミケランジェロの壁画と天井画が呼び物。
しかし、修復中ということで、あまりよく見られなかった覚えがある。

修復作業は、2000年に完了したという。
数十年かかったこのプロジェクトの詳細を記したのが、こちらの本。

※※※※※

青木昭『修復士とミケランジェロとシスティーナの闇』 日本テレビ
死と闇の世界、と言われていたシスティーナの宗教画は、
実はあふれるほどの色彩の洪水だった。
ミケランジェロのフレスコ画に対する定説が、
この修復でいくつひっくりかえったかわからない。
一つ一つの絵に、修復にまつわるエピソードがあり、
カラー図版を見ながらそれを読むのがまた楽しい。
読み終わった後、コージ苑は、
これはもう一度イタリアに行かなければ、と決心したのだ。

井伏鱒二『珍品堂主人』 中公文庫
石坂浩二は病気だと聞きましたが、
「なんでも鑑定団」はまだ続いているのでしょうか。
それはさておき、井伏鱒二の文体は、
コージ苑的感覚でいくと、ものすごく洒落ている。
照れを見せても品を失わず、大人が片頬だけで笑える文。
思うに「山椒魚」は、小学生が教科書の上だけで「学ぶ」話じゃないぞ。


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