随分前に覚えた言葉を、ふとした時に思い出すと、 脳みそがケイレンを起こした気になる。 普段使わない筋肉を動かした時のように。 コージ苑は理系から文転した人間であるから、 例えばそれは、蒸散とか過酸化水素水とか、 あるいは6−6ナイロンとか。
しかし、文系教科であっても、忘れていることは多い。 それは主に、受験用の丸暗記的知識である。
昨日から、来週からはじまる古典の授業準備をしている。 どうせなら一か月分ぐらいまとめてやってしまおうと、 文法の基礎事項をパソコンに入れる作業を進めていた。
助動詞の項にさしかかる。 ご存知の通り、助動詞の分類法にはいくつかあるが、 その中の一つに、前に来る動詞の、どの活用形につくかで分ける方法がある。
未然形接続→る らる す さす しむ ず じ む むず まし まほし
懐かしい。懐かしすぎる。 当時、暗記法もへったくれもなく、 ひたすら呪文のように「るーらるすーさすしむ…」と覚えていたのが、 一気に頭によみがえってきた。 今度は自分がこれを教えることになるんだなあと、ちょっと感慨にふける。
問題は、何の工夫もせず丸暗記していたかつての学生が、 人に上手く教えられるか、ってことなんだけど。
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