遅めに起きて、ピラン観光。 コージ苑は二度目なので、ヘレンが先導する道順には多少の覚えがあった。 もちろん初めての七味屋氏は、写真を撮ったりあたりを眺めたりしていたが、 いかんせん風邪気味の彼は、鼻水の処理に忙しく、観光に専念できない御様子。
ピランという町は、その規模の小ささにしては教会が多い。 内部もまた、結構凝った造りになっている。 L国はプロテスタントだが、こちらはカトリック。 両者の教会建築の違いは歴然。 非キリスト教信者のコージ苑の個人的趣味から言うと、 見るだけならカトリックの方が(装飾過多のきらいはあるとしても)好きだな。
町の一番の高台にある城壁にのぼる。 他の観光客がいなかったため、絶好の眺望はこの瞬間、私たちだけのもの。 折から晴れてきた空の下には、青い青いアドリア海があった。
帰り際にもう一度ヘレンの家をのぞくと、彼女のおばあ様が来ていた。 2年前に、少しだけ会った私を覚えていてくれたらしく、 猛烈なハグとキスをいただく。 このおばあ様の作るピクルスは絶品。 世界一だと思う、とヘレンに通訳してもらうと、 おばあ様が笑って言うには、「運がよければおいしいピクルスになる」。 ならばこのおばあ様、いつでも運が良いに違いない。
今年初めての、本物のイチゴを使ったシャーベットを食べて、 ヘレンとマシューにさよならする。 帰りは迷うことなくリュブリャーナにたどり着き、 かねてからの約束どおり、ぶっひーちゃんとお夕食。 ところが彼女も数日前から風邪をひいており、 3人のうちで食欲たっぷりなのは、普段虚弱なコージ苑だけだった。
…いるよな、旅行になると妙に元気な奴。 自分がそういう人種だとは、30年近く生きてきてついぞ知らなかったけど。
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