ちょっと無理してレイトショーで「マジェスティック」を観る。
ジム・キャリーというと「マスク」が出世作のように言われる事が多いが、 彼は別に、コメディ専用俳優としてこの世に出てきたわけではない。 「ちょっとイッちゃってる電気技師」の役も、 「受精卵から世界中の人々に『番組』として見られてきた青年」の役も、 そして今回、 「自分の人生と記憶の間をさまよう映画脚本家」の役も、 素直に上手なのである。
そして、主演の彼に負けず劣らずまっすぐなのがこの映画。 監督は「ショーシャンクの空に」「グリーン・マイル」のフランク・ダラボン。 いわゆる感動系の作品をドカンドカンと出してきた。 コージ苑は正直言って、「グリーン・マイル」は感動できなかったのだが、 今回の「マジェスティック」は、その素直さ故に涙が出そうになった(←寸止め)。 善意の塊のごとき町民達、法廷で高らかに合衆国憲法を読み上げる主役。 「自由」「信念」「権利」「誠実」と、口に出すのがちょっと恥ずかしい言葉のオンパレード。 とどめに最後の、絵に書いたようなハッピーエンド。 最早青臭いを通り越し突き抜けて、いっそ爽やかである。 人によってはこれは「駄作」といわれるかもしれないが、
コージ苑は好きだったなあ。
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