シロシロ日記
シロシロ



 なんとなく

 自分が彼女との恋よりも、自分自身の自尊心や名誉を大切にしていたことに気づいたのだった。
 傷つけられたくなかった。彼にとって一番大切なものは、自分だったのだ。
 いくら恋のためでも、自尊心に切り込まれるのは我慢できなかったし、不名誉を耐え忍んで裸の心を差し出すような真似も、とてもできないと思った。だが恋は、多分、それでは実らぬ木の実なのだ。

 (藤本ひとみ著『ブルボンの封印上巻』より)

2002年08月15日(木)
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