月のシズク
mamico

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■ 逆カルチャー・ショック

まだ子供だった頃、アメリカへ行って帰ってくると
しばしば逆カルチャー・ショックになった。

それまでの母国の生活で当然と思っていた風習や文化などが、
「えっ、うそ。そんな・・・」と新鮮に、残酷に、不恰好に見えてくるのだ。
その後しばしの忘却。放置しておけばじきにもとの生活になじむけれど、
あの「あれっ」と打ちのめされる瞬間は、自身がぐらりと揺れる。

アーサー・ビナード氏の詩とお話、それに彼の多国籍な仲間たちによる
民族楽器のコラボレーションには、わたしがぐらぐら揺れた。
ああ、わたしって何年間日本人してるんだろ、と悩めてしまうくらいに
彼の日本語は素敵だったのです。そしてオンガク!

竹製のバリ楽器のジュゴク(木琴みたいな形)のような「ジュンベ」の響き、
ドラムのようなビートを刻むタンバリンと弓道の弓と見まごう一弦の楽器
(石で音を出す)。そして日本の楽器なのに日本人に馴染み薄い尺八。
その音はフルートのような繊細さと、人の声のような奥深さがある。
それに鳥のさえずりような口笛!
(私は口笛が吹けないので、心底うらやましかった)

どれもこれもが久々の逆カルチャー・ショックだった。
わたしって、日本人失格じゃない!?なんて恥ずかしくなっちゃう。
身体と心と脳味噌にじんわり染み入る日本語って・・・
ほんと、なんなのかしら。

お誘いくださったのは、昔の恋人のお母様。この方も相当素敵で、
私は会うたびに参ってしまい軽度の逆カルチャー・ショックを受けてしまう。
人として魅力的な方はみんな、私にとって(よい意味で)
ショッキングなんだな、これが。





2001年12月15日(土)
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