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■ 上野の土地性
練習場所が東京文化会館だったので、お昼は外に出てみた。 指揮者の先生がこの街のおいしい処に詳しいというので、のこのこ付いてゆく。 ずんずん進みアメ横をかすって、どこかの角を曲がって突然地下に降りてゆく。 慌てて後をついてゆくと、威勢のよい中国語が飛び交う油くさい 中華料理店だった。おおっ、Where am I now?
上野とか御徒町などの土地性は昔からちっとも変わっていない。 そりゃお店が入れ替わったり新しいビルが建設されたりするけれど、 基本的な「上野臭さ」は街に深く染みついている。雑踏を行き交う人の 種類や雰囲気、昼どきになると出される屋台や街の喧噪、 どれも高度経済成長期の昭和を思わせる(まだ生まれてないっちゅーに)。
すごいな、と思う。 東京の街はどこも猛スピードで変貌を遂げてゆくのに、ここで流れている 時間はどろんと停滞したままだ。悪い意味で言ってるんじゃないですよ。 変化しない街があったっていいじゃないか、と思うのです。 そこには私たちが忘れてしまった、人情深くて人なつっこい笑顔が あるじゃないですか。そんな場所、なかなかあるもんじゃないよ、きっと。
2001年12月08日(土)
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