ムッキーの初老日記
DiaryINDEXpastwill


2005年01月11日(火) 夢で逢えたら

「久しぶりだな、オマエ元気だったのか。」

あの人が聞く。

「元気ですよ。それよりそっちは全然変わってませんね。」

私は微笑む。

「そう見えるか。いや実際は結構変わったぞ。
 あ、なあ時間あるか?少し歩くか。」

「いいですよ。」

他愛もない話をしながら、二人で街を歩く。

途中、アクセサリーを売っている店に立ち寄る。
あの人はブレスレットを1本、ひょいとつまんで私に渡す。

「これ、似合いそうだ。ちょっと付けてみろよ。」

クリスタルのようなパールのような、淡い白い輝きを放つ小さな石を
細い金の鎖でつないだ、華奢で美しいブレスレット。

私みたいに大柄の女には、こんな細いのは似合わないのに
そんなことには本当に疎いんですね。

薦められるままにそれを手首に巻きつけてみる。
ほら、やっぱり全然似合わない。

「お、いいじゃん。やっぱりよく似合うよ。」

「・・・そうかな。じゃあこれ、買おうかな。」

「何言ってんだよ、今日の記念に俺がプレゼントするよ。」

「え、いいですよ。私自分で買います。」

「バーカ、遠慮すんじゃないよ。すいません、これ下さい。
 付けて行くから包まなくていいよ。いくら?・・・え?」


ブレスレットは、980円だった。


「なんだよ、そんなに安いのかよ!」

「ホントに。こんなに綺麗なのにね。」

二人でゲラゲラと笑う。

値段なんか関係ない。
似合うと言ってくれたら、それは宝物。

私の右手をとって、ブレスレットをまじまじと見て

「うん、すごく似合うな。」

もう一度、あの人が言う。



その時、不意に目が覚めた。


私は暗がりの中、そっと自分の右手を確認したけれど
そこにはもちろん、ブレスレットはなかった。

なかったけど、あるような気がした。

まだぬくもりが、あるような気がした。



夢だけど、逢えて嬉しかった。
ふさふさと髪が風になびいていた、あの人に。







+・+・+オッサン君の独り言+・+・+

01/11 一万円札で買い物して露店商の顔色をうかがいたい。

01/10 健康の為に嫌いな物まで食べてストレスたまる。

01/09 持病の薬を飲み出したら本物のオッサン。

01/08 あ、またマルシアが泣いている。

01/07 上海で好景気に浮かれたい。

01/06 通と思われたいので天ぷらは塩。

01/05 ラムズフェルド、たくらみ顔。

01/04 「谷夫妻」と聞くと谷隼人の所かと思ってしまう。


ムッキー

My追加