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2004年08月26日(木)   QED 〜ventus〜 鎌倉の闇/高田崇史

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「”神”は三種類に分類される……まず第一が、大自然。次は祖霊。最後は、時の朝廷に対して戦い、恨みを呑んで亡くなっていった人々」。銭洗弁天、鶴岡八幡宮、御霊神社……鎌倉をそぞろ歩く奈々、沙織の棚旗姉妹に、桑原崇が説く「鎌倉=屍倉」の真実!源三代にまつわる謎の答えが、闇の中に白く浮かび立つ!!(裏表紙より抜粋)
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久々のQEDシリーズ。
相変わらずの薀蓄で、鎌倉の名所・旧跡の生臭い云われを語っています。
タイトルのventus は「風」というラテン語らしいのですが、まさに風のように歴史は土地の上を流れているわけで、諸行無常です。
今後鎌倉を歩いたら、背中に誰かの恨みを感じてしまうかも、と思ってしまうくらいに怨霊に満ちた鎌倉。でもきっと、各土地でそれぞれのこういう歴史があるのでしょう。
ちなみに「鎌倉の闇」は「かまくらのくらやみ」とよむようです。



「(略)まさに鎌倉というのは、一つの城だったんだ(略)頼朝という操り人形を、中に閉じこめておくための城だ。(略)交通の要所は、たった七ヶ所だけ。そこを抑えてしまえば、外部との連絡は完全に絶たれてしまう。そして頼朝は――孤立する」


高田崇史:QED 〜ventus〜 鎌倉の闇,p.174,講談社.















ゆそか