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りょうちんのひとりごと
りょうちん
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2004年09月17日(金)
Vol.508 ついうっかりにはご用心

おはようございます。りょうちんです。

先日のこと。お金を下ろしに銀行へ行った。ATMの前に立ち、いざ機械の操作に取りかかろうとしたところで、無造作に貯金通帳が置かれているのに気がついた。まったく知らない人の名義の預金通帳を、ぱらぱらとめくってみる。中には数十万円の貯金が入っていた。その瞬間、なんだか急に見てはいけないものを見てしまったような気がしてちょっとあわてたが、どうやらこれは忘れ物に違いない。
時刻は夕方。もう窓口は閉まっている。俺以外に誰も人はいなくて、どうしようかと考えた末。備え付けの電話で行員さんを呼び出すことにした。まもなく若い女の行員さんがあらわれて、彼女に見ず知らずの人の預金通帳を手渡した。
それにしても。この通帳の持ち主はお金だけを下ろして、大切な通帳を忘れていってしまったのか。なにか重大な考え事でもしていて、ついうっかり通帳を忘れてしまったのだろうか。多額のお金や預金通帳をついうっかり忘れてきちゃうとか、逆に拾ったりとか、そういう話はまれに聞くけれど。まさか自分が預金通帳を拾うなんて、ちょっとびっくりした。
でも、誰にだってついうっかりはある。そういや俺も、過去に大金の入った財布を、電話ボックスについうっかり忘れてきてしまったことがある。あれは初めてひとり暮らしをするために、部屋を探しに行った時のこと。いくつかの物件を見終わって、最後に契約を決めた大家さんへと電話するため電話ボックスに入った時。これから住むことになる部屋も決まって気が緩んでしまったからか、公衆電話の上に契約金として用意した数万円が入った財布をついうっかり置き忘れてしまった俺。忘れたことに気がついた俺は一気に青ざめて泣きそうになったが、時すでに遅し。結局財布は見つからなかった。
今回、俺の拾った通帳の持ち主も、忘れたことに気がついた瞬間に背筋が凍りついたに違いない。俺の拾った通帳は、ちゃんと持ち主の元へと戻っただろうか。ついうっかりにはご用心。