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| 2004年01月08日(木) ■ |
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| Vol.421 オホーツクの街へ |
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おはようございます。りょうちんです。
バイトのKさんは、今春卒業予定の短大2年生。彼女はずっと、卒業後の進路について悩んでいた。やがて、やっとのことで見つけた彼女の答え。それは就職活動を一切せず、四大への編入の道。どうしても勉強して身につけたい知識と資格があるんだという。そうそう簡単なことではないが、それでもバイトと両立させながら、彼女は一生懸命受験のための勉強に励んだ。そして努力の結果、届いた編入合格の通知。彼女は今春、晴れて四大生として新たなスタートを切る。 「で、学校はどこにあるの?」。ふいに聞いた俺の質問に、思いもかけない地名が彼女の口からこぼれてきた。「それが網走なんですよ」。「え、網走?」。さも当然のようにあっけらかんと突拍子もない答えを言う彼女に、俺は驚きを隠せなかった。大学なんてたくさんあるのに、なぜに網走か? 彼女いわく、どうしても勉強したい学科が網走の校舎にしかないんだそうだ。もちろん千葉から通えるはずなんてないので、彼女にとっての初のひとり暮らしになる。一人娘である彼女の両親からは網走の大学に行くなんてもってのほかだと最初は猛反対されたが、懇願の末、2年間だけの約束ということでお許しをもらったらしい。 北海道でさえも上陸したことがない俺は、もちろん網走にも行ったことがない。だから、網走がどんな街なのか知る由もない。大きな刑務所があって、きれいなオホーツク海が広がっていて、冬は連日氷点下の厳しい寒さだなんて、そんな程度の情報しか知らない。だからこそ、網走がどんな街なのか一度行ってみたいと思う。 ひとり暮らしするための部屋を現地まで探しに行くことはできないので、パンフレットをたくさん送ってもらったと、彼女は喜んでいた。新しい生活が始まる場所がこの街からどんなに遠く離れた北の地だとしても、彼女にとっては楽しみで仕方がないのだろう。そんな彼女の目は、希望で輝いていた。彼女が網走に行ったら、ぜひ遊びに行きたい。もうすぐ、網走の海には流氷がやってくる。いつかオホーツクの街へ行って、俺もこの目で流氷を見てみたい。
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