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| 2003年05月25日(日) ■ |
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| Vol.313 話して伝えること |
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おはようございます。りょうちんです。
朝起きると、どういうわけか声がすっかり枯れてしまっていた。別に大声で叫んだわけでもないし、ましてや風邪を引いたわけでもない、と思う。前日の夜までは普通に話すことができたのに、どうしてこうなったのかまったく心当たりがない。思い返せば、こんなふうに声が枯れてしまったことは去年の4月にもあったけど。でも、声の調子がおかしいだけでカラダは至って健康そのものなので、どうすることもできない俺はそのまま仕事に向かった。 しかし声を出せないということが、こんなにも仕事に支障をきたすものかと痛感させられた。お客様と話ができないため、電話の応対も含めて接客はいっさい無理。「いらっしゃいませ」や「ありがとうございました」もろくに言えない。仕方なく裏方に回っても、思うようにバイトくんたちに指示ができない。意思が伝わらないがゆえ、自分もイライラしてしまう。それならいっそ伝わらない分まで自分でやってしまおうと、いつもに増して俺は黙々と仕事に熱中した。 自分の意志をコトバに乗せて話して伝えることは、日常の中でごく普通のことだと思っていた。だけど、ホントはとても大切なことだったんだ。実は母は、今回の病気で話すことに障害が残ってしまった。上手に話せなくなってしまった母の言うコトバは、聞き取りにくいことがしょっちゅうある。母と同じような障害を背負った人は、次第に口数も減り寡黙になってゆく傾向があるらしい。しかし、今のところ俺が母に会いに行っても、母は上手く回らない口でいろんなことを話してくれる。もともと口から生まれてきたと自分でも言うほどのおしゃべり好きな母だったから、そうそう簡単には無口になるなんて不可能なのかもしれないが。でも時々母の言っていることがよくわからなくて、聞き返してしまうこともある。 伝えたいことを思うように伝えられないなんて、もどかしいことこの上ない。突然声が出なくなって、ちょっとだけ母の気持ちがわかった気がした。
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