田中千賀子バレエ団の公演を見に行った 先輩もまだまだ踊っている 実力のない人と組んで踊るところでは 振りを間違えた相手をかるく捨てていた 笑笑 自分にとっては膝を手術した後去ってしまった場所 田中バレエで学んだ現実が今の土台になっている
Dream6 TANAKA CHIKAKO BALLET 『白鳥の湖』全幕
田中ルリさんのバレエは舞台の最後列から見ても 決定的な強さがある 実際に会場の最後列のさらに後ろから 立ち見をしていた自分に強烈に刺さってくる 田中ルリさん世代の実力は今の子たちを 《圧倒的に凌駕している》 正直言って、他の人にまったく目がいかない!!! ギリギリまでポーズの粘りが違うのだ 群舞では東福寺さんにどうしたって目が定まる バレエの凄さは自分で降りるタイミングを決める、 決められることだと思う 一般の人には決してわかってもらえないと思うが、 アラベスクのポーズで3分立っていられる実力。 ただ立っているじゃない、伸びつつけて3分。 それもトウシューズで、だ。 度肝を抜いた地力がある。 レッスン中、ルリさん東福寺さんと並んでいたのが 今考えても身震いするくらいだ バレエの世界は完全な実力ヒエラルキー社会。 上の人に順番やスペースを明け渡す世界。 基礎。年月で鍛え上げた基礎力の絶対的な精度。 しかし、しかしだ。 先生たちが教えてくれる基礎も ただ、その反復練習じゃ輝いてこない おどりは、ダンスは出来ればいいものじゃない 基礎の中身、中身をどのようにつくってきたか 足を出すにしても《どうやって》出すのか それをどれだけ繰り返しやってきたか、なのだ クラシックにおけるセンスは、この年月に等しい 身体的な才能だけじゃ太刀打ちできないのは 是非とも知っておいてもらいたい
ルリさんは美しかった 泣いてしまった
終演後、田中千賀子先生に挨拶すると 両目を見開いて驚いてくださった かるく5年以上は会っていなかったと思う… その間に先生もついに手術されていたらしい フツーに「タイスケくん今どこにいるの?」と 言われたのが嬉しかった 今どこにいるの?は「どこのバレエ?」のことと 思うけど今も踊っていると思われていること自体に ダンサーの端くれだと思われていることに 今の自分には大きな救いがある わたしには(この人のもとで上達したい) それを念頭に置いた時代だった 田中先生がいなかったら今の自分はない
|