| 2024年03月05日(火) |
「銀河英雄伝説 Die Neue These」 |
リメイク作品を見ると止まらなくなった!!!
『銀河英雄伝説 Die Neue These』 宇宙の命運を揺るがす戦いへ
遥か未来の宇宙を舞台にしたSF小説。 1982年に第1巻が刊行されて、本伝10巻、 外伝5巻の第長編小説として、 累計1500万部を売り上げている。 そのアニメシリーズがあらためて新作となった。 これがまあ本当に凄い。 めちゃくちゃ面白い!!! 正直言って、もう人類の歴史これでいい気がする
専制国家 vs 民主国家 銀河帝国 vs 自由惑星同盟 ラインハルト vs ヤン・ウェンリー
それにしたって簡単じゃない人間社会が混在。 いつだって人間は愚かでどうしようもない。 そんな中でも広い視野で人類の戦争の歴史を学び 紐解いたヤンの魅力が圧倒する!! さっそく良い台詞を抽出しよう☆
「子どもの頃、どんな本にも 帝国のルドルフは大悪党だ、と書いてあったけど どうして皇帝にまでなれたのか、って不思議でさ 父に聞いたことがある」
「お父さまは何て?」
「民衆が楽をしたがるせいだ、と。 自分たちの努力で問題を解決せず、 どこからか超人なり聖者なりが現れて 全部一人で背負い込んでくれるのを 待っていたからだ。 そこをルドルフにつけ込まれた。 いいか? 覚えておくんだ。 独裁者は出現させる側により多くの責任がある。 積極的に支持しなくても、 黙ってみていれば同罪だ」
そう。楽。楽がしたいんだよね! でも、自分がしたいことをするには、、 どうしたって《考え続ける》ことが伴う。 自分がしたいことは誰もやってくれないんだから
「俺はただ、歴史から教わっただけなんだ。 3、4千年前から 戦いの本質というのは変化していない。 戦場に着くまでは補給が、 着いてからは指揮官の質が勝敗を左右する。 そうだ、過去の戦いを見つめることは 未来の戦いを予測することになる」
戦争、戦争ってなんで終わらないんだろう 飢える人をたすけるよりも、 人間の《欲》がそうさせるんじゃないか
「この情勢下に退役するとおっしゃる?」
「それ。その情勢っていやさあ… イゼルローンを我が軍が占領すれば 帝国軍は侵攻のほとんど唯一のルートを断たれる 同盟の方から逆侵攻などというバカな真似を しない限り、両軍は衝突したくともできなくなる 少なくとも大規模にはね… 同盟政府の外交手腕次第だが 軍事的に有利な地を占めたところで 帝国との間に何とか満足のいく和平条約を 結べるかもしれない。 そうなれば私としては安心して退役できる、 というわけさ!」
「しかしその平和が恒久的なものになりえますかな?」
「恒久平和なんて人類の歴史上なかった。 だから私はそんなもの望みはしない。 だが、何十年かの平和で豊かな時代は存在できた。 我々が次の世代に 何か遺産を託さなくてはならないとするなら、、 やはり、平和が一番だ。 そして、前の世代から手渡された平和を維持するのは 次の世代の責任だ それぞれの世代が後の世代への責任を 忘れないでいれば 結果として長期間の平和が保てるだろう 要するに、私の希望はたかだかこの先、 何十年かの平和なんだ。 だがそれでも、 その十分の一の期間の戦乱に勝ること幾万倍 私の家に14歳の男の子がいるが その子が戦場に引き出されるのを見たくない、 そういうことだ」
「失礼ながら提督。 あなたは余程の正直者か、でなければ、 ルドルフ大帝以来の詭弁家ですな」
第6話は出来が良すぎて泣きそうになった 自分たちができるのはせいぜいたかが知れているのだ ほとんどのことは《いのる》しかできない だからこそ胸を打った それにしても 愚かなものを延々と見続けさせられているのに気づく ヤン・ウェンリーと ラインハルト・フォン・ローエングラムの戦い以外は もうほとんどバカなものにしか見えない ところが、この二人の魅力が尋常じゃない☆ 世界が、視野が、広いのはどう考えたって ヤン・ウェンリーなのだが…
「私は少し歴史を学んだ。 それで知ったのだが、 人類社会にはふたつの思想の潮流があるんだ。 いのち以上の価値が存在する、という説と いのちに勝るものはない、という説だ。 人は戦いを始めるとき前者を口にし、 やめるとき後者を口にする。 何百、何千年とそうだった。 この先、何千年もそうなんだろうか? いや、人類全体なんてどうでもいい。 私はこの先、 流した血の量に値するだけの何かを やれるんだろうか」
戦争という娯楽物語の中に おそろしいほどのわかりやすさがある これが『銀河英雄伝説』なのだろう そう、“歴史から” 作られている作品なのだ
「正直、私にも実はよくわからんのです。 なにしろ貴方は矛盾の塊だから 貴方ほど戦争の愚劣さを 嫌っている人間はいませんが 同時に貴方ほどの 戦争の名人はいない、でしょ?」
「ローエングラム侯ラインハルトは どうなるんだい?」
「やらせてみたら面白いでしょうな。 五分と五分の条件で塀を動かしたら 貴方が勝つと私は思っているんですがね」
「そんな仮定は無意味だね」
「では、次の点に移りましょう。 現在の自由惑星同盟の権力体制が どれほどダメなものか それを貴方は骨身に染みて知っている。 にもかかわらず 全力を上げてそれを救おうとする。 これも大いなる矛盾ですな」
「私は、BESTよりBETTERを択びたいんだ。 今の同盟がダメだってことは確かにわかっている だけど救国軍事会議とやらのスローガンを 君も見たろ? あの連中は、今の連中よりひどいじゃないか」
「私に云わせればね、救国軍事会議のピエロたちに 今の権力者たちを一掃させるんです。 完全に。 徹底的にね。 どうせそのあとやつらはボロを出して 事態を収拾できなくなる。 そこへ貴方が乗り込んで掃除人どもを追い払い、 民主主義の回復者として権力を握るんです。 これこそがBETTERですよ! どうです? 形式なんてどうでもいい! 独裁者として民主政治の実践面を守るというのは」
「独裁者ヤンウェンリーか… どう考えても柄じゃないね」
「そもそも軍人というのが 貴方の柄じゃありませんよ。 それでもこの上なく上手くやっているんだ。 独裁者だって、結構上手くこなせるでしょう」
民主政治はいつの時代も愚か者が足を引っ張る。 だからいつも決定が遅くなる。 遅い=自由がある、ということと思っている。 それでも遅いことは有事において 決定的な弱点になる その間、人が死に続けるからだ じゃあどうしたら良いのか その時のベストはどうしたって考え続けるしかない マニュアルじゃダメなのだ
「人間の能力には限界がある。 それでも、 自分の器量の範囲で運命を動かすことができる」
平和のことを《戦争が極めて少ない時のこと》と 定義している人がいた。 出来るなら、 出来るなら、、そうじゃない平和にしたい
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