| 2023年12月25日(月) |
「風が強く吹いている」 |
2018年10月〜 地上波放送番組です。 当時も泣いて、見直した今も泣いてしまう秀作☆ 現実にはありえないファンタジーと思うけど、、 思うけど、それがイイ。 それでイイのだ☆ ただ、、灰二の膝には共感が過ぎる。 病院のシーンは自分の境遇と重なりすぎて、、 どうしても目を逸らしてしまう… あの激痛の感覚 脳内から完全に排除するために どれだけのリハビリを重ねてきたか またあの痛みが襲うのかと思ったら 頭をよぎるだけで、、カラダは動かなくなる 防衛本能が無意識下で働いて、 思い出せなくなるまで出力は絶対に上がらない 何よりも、不安と恐怖からは一生逃げられない 調子を上げては激痛で逆戻り 調子を上げては激痛で逆戻り 何回繰り返してきたか、思い出したら吐きます… だからこそ、そのラストがブッ刺さってしまう—
『風が強く吹いている』 (全23話) 寛政大学陸上競技部 ついに、箱根へ!!
夜。逃げるように街を駆け抜ける蔵原 走。 見知らぬ男が、走に向かって問いかけた。
「なあ!走るの好きか?」
男の名は清瀬 灰二。
走は、灰二に導かれるまま、 竹青荘という古びたアパートに辿り着く。
そこに暮らす個性豊かな9名の住人。
最後の空室を勧められ、戸惑いながらも、 押し切られていく走。
まさか自分が《10人目の男》だとは、 夢にも思っていなかった…
原作 三浦しをん 新潮文庫刊
(早速、注視すべき劇中台詞いきます)
「だから、嫌いなんだ。 すべきレベルだ、勝ち負けだ、 そういう次元でしかモノを語れない。 僕は走るのが本当に嫌いだ! だけど、人のすることを とやかく言う人はもっと嫌いだ!! この人たちが仲間かどうかはよくわからない。 けど、少なくとも僕を、僕の趣向を、価値を、 ちゃんと認めてくれているんだ! この人たちにレベルの高い低いは存在しない。 あるのは… それぞれが 誰なのか ということだけだ!」
「まったく… あんな顔されたら… がんばるしか… ないじゃないか!!! 前に、前に、前に、前に、、前にッッツ」 (ここはダメだな。。絶対にないてしまう)
「いくら強制したって人は走らない。 走らせるのはいつだってその人の意志、 ですよね? 高校時代の俺はずっと苦しみながら走ってました もう二度と縛られたくないです。 俺は自分の意志で走ります。 自由に、遠く、どこまでも」
「榊くんはこう言いたかったんだろう 強豪校と切磋琢磨することこそ、 競技者の在り方であり、走る意味だと。 でも本当にそうなのか? 間違いと言い切れるのか? 俺たちのしていることは。 誰一人欠けるわけにはいかないのは事実だ。 反論のしようがない。 来年なんて そんな先のこともわからない。 共感する者がきっとあとに続く、そう信じて、 今は全力で走ることしかできないんだ。 だから、彼に何か言い返す必要もない。 指摘を認め、それでも前に進むだけだ」
「俺の父親は高校で陸上の監督をしている。 俺はそこの部員だった。 親父は悪い人じゃない。 ただ、陸上バカだ。 俺は考える余地もなく徹底管理の下、 毎日毎日走らされて、、そして、壊れた。 でも、走れなくなって初めて 走りたいと心からおもった。 今度こそ、 走ることを真剣に望む仲間と夢を見よう! 弱小でも素人でも、素質と情熱があれば きっと走ることはできると—」 (できなくなって初めてわかるわかってしまう)
「走ってるときだけは、ちがう。 うちは1人でも欠けたら成立しない。 だから、求められてることが実感できるし 遠慮もプライドも捨てて支え合える。 それでいて、走る間はずっと一人だ。 いろんなもんから解き放たれて 自分とじっくり向き合える。 走ってるときだけは 俺は《俺》を演じる必要がないんだ。 そうだ、俺は誰でもない。 誰でもない俺こそが、ほんとうの俺なんだ… 灰二よ、箱根はなあ、灰二よ! もうお前ひとりの夢じゃねえんだ!! 俺たちの夢なんだ いい夢だよ 二度と醒めたくないくらいに」
「見てるか? 父さん これが、俺の出逢ったチームだ 最高のチームだ 俺がようやく手にした希望のカタチだ 絶望したこともある 自分に、世の中のすべてに 裏切られたとおもったときもある でも違った 走るということが 前よりもっとうつくしいカタチで 俺の前に帰ってきてくれたんだ こんな幸福なことがあるか うれしい なみだがでそうだ 俺はほんとうにしあわせだ たとえもう二度と走れなくなったとしても 俺は走ることが、、大好きだ」
自分にはわかる 灰二の膝が限界を超えて それでもなお 走り続けるときの その痛み、計り知れない激痛を なみだが止まらない
「あなたは言った 《走る》とは何なのか それが知りたいとあなたは言った その答えは あなただ あなたそのものだ」
ああ、、いいなあ 誰かの光になれたなら… もう死んだっていい☆
黒沢美香さんにおどりを ダンスをおそわったとき わたしが最初につくった作品『ソノモノ』 五体満足で、迷走しながらも 我武者羅におどったあのおどりを 美香さんが「いいおどりでしたよ」と言ってくれた 何年も経ってから本人から聞いたあの声は 今になって さらに強く響いてきます 美香さんは厳しい 決して簡単に褒めてくれたりしなかった 見据えられていたのは常にその本質だった あれからもおどりを探しつづけて 事故と手術でおどりから長く離れてなお 何度も再起してきた今ならわかる 稚拙だったあのときの あのときの自分が既におどりだったこと
「なあ!おどるの好きか?」
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