| 2023年12月14日(木) |
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか？」�� |
2021年1月25日。 ついに読みおわった
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか？』
フィリップ･K･ディック
そしてわたしはいまも夢を見るのだ、
牧羊神のおぼろ影が、
わたしの歓びの歌につらぬかれ、
露に濡れた草の上を歩んでゆくのを。
—「しあわせな羊飼いの歌」 イエイツ
イエイッ、、じゃありません イエイツさんですw
いま現在までも影響を与えるSF小説の金字塔。
初版…1977年！？ う…ウソだろ—
そんな時代にAIなんてイメージできるなんて
とても思えない。。 凄すぎる
今でも全然古くないじゃん！ 凄すぎる
映画化されたタイトルは『ブレードランナー』
わたしは映画を見ていません。
読み終わってから考えると、、
予想ではきっと娯楽映画になっているはず。
原作からの自分では興醒めしかねない。
なぜなら、この原作の終わりが秀逸だからです—
《いったいこの物語は何だったのか》
そんな気持ちにさせられます（爆）
何とも捉えようがないw
だけどその「何か」が「ある」結末なんです！
これは大いなる勘違いかもしれない。
そう感じるだけかもしれない。
そんな作者の罠かもしれない。
そう、明快な答えが描かれてないからこそ
自分にとっての答えがそれぞれに導き出せる可能性
「何か」の「自由」を感じる☆
わからないからそれを見つけようとする
見つけようとできる、というのが肝かもしれない
ここにこそ それぞれの自由がある
そう思わせてくれるのは技術とも言えましょう
ダンスでも同じ感想があります
「いったい何だったのか」「全然わからなかった」
その感想はある意味で、
《何かがある》と感じてもらえなかった結果です
これはもうすなわち実力の欠如
勘違いしてもらえるのもプロのわざなら、
言うなればこれがその時間と空間の対価だからです
ああ嫌ですね（価値と対価）嫌いな言葉です
それでもわかりやすさはこのあたりでしょう
振る舞いでも演技でも体調悪くても怪我していても
受け取ってもらうことが何よりも先なら
どんなにウソでも大アリです。
わたしたちはそのために奮起しており、
薬を飲んだり注射してまで挑んでいるわけです。
まずは受け取ってもらうこと
それを自然にしてもらえるように
ここに命がけで挑んでいるようなものです
だっておどっているのは言葉にならない何かです
言葉になるんだったら言葉にすればいいじゃん
ネクサス6型アンドロイドは、知能にかけては
特殊者の一部をはるかにしのいでいる、とリック
は考えた。 いいかえれば、新しいネクサス6型
脳ユニットを備えたアンドロイドは、実利一点張
りの非常で粗雑な見方からする限り、人類の大多
数—だが、下位の大多数—より優ったものに進化
を遂げたのだ。 ことの善悪は別にして。 これ
までにも、召使が主人よりも有能なケースはあっ
た。 だがその後、たとえばフォークト＝ガンプ
フ感情移入度検査法のような新しい能力テストが
出現して、判定基準を示してくれた。 どれほど
純粋な知的能力に恵まれているアンドロイドでも
マーサー教信者にとっては日常茶飯事の《融合》
-標準知能以下のピンボケを含めた文字通りすべ
ての人間が、なんの苦もなくやっている体験-を
ぜんぜん理解できないことが明らかになったので
ある。
アンドロイドが、感情移入度測定検査にかぎっ
て、なぜ無残にも馬脚をあらわすのか—たいてい
の人間が一度は抱くその疑問を、リックも考えて
みたことがある。 ある程度の知能が、クモ類を
含めたあらゆる門とめの生物種に見出されるのに
対して、感情移入はどうやら人間社会だけに存在
するものらしい。 ひとつには、感情移入能力が
完全な集団本能を必要とするからだろうか。
たとえば、クモのような独居性生物はそんなもの
に用がない。 それどころか、あればかえって生
存能力の障害になる。 クモが餌食の身になって
考え、相手の生きたい気持ちを思いやったりした
ら大変だ。 これはクモだけでなく、あらゆる捕
食者に言えることで、猫のように高度な発達を遂
げた哺乳類でも餓死せざるを得なくなるだろう。
感情移入という現象は、草食動物か、でなければ
肉食を断っても生きていける雑食動物に限られて
いるのではないか—いちおうそんな風にリックは
考えている。 なぜなら、究極的には、感情移入
という天与の能力が、狩人と獲物、成功者と敗北
者の境界を薄れさせてしまうからだ。
マーサーとの融合と同じように、みんながいっし
ょに山を登り、また一循環期が終わったときには
みんながいっしょに墓穴世界の奈落に落ちこむ。
奇妙なことに、かの全員もその歓びの断片を共有
できる。 だが、もし誰かが苦しみを経験すれば
ほかの全員もやはりその苦しみの影から逃れられ
ない。 ヒトのような群居動物は、それによって
一段高い生存因子を獲得する。 一匹狼的なフク
ロウやコブラは、逆に破滅に近づくだろう。
人間型ロボットは、
どうやら本質的に独居性の捕食者らしい
《感情移入》 あらためてかんがえてみても、、
なんとも度肝を抜いている特殊能力ですよね☆
だとしても自分本位のみの人もいるくらいですw
わたしは どのくらい《人間》なんでしょうか
世界は広い
つづく。
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