| 2022年06月04日(土) |
ロマンシング サガ オーケストラ祭 2022 |
大阪。 コロナ禍。 オーケストラホールに向かった―
『ロマンシング サガ オーケストラ祭』 会場:The Symphony Hall 指揮:松沼俊彦 演奏:STAND UP! ORCHESTRA 作曲・ゲスト:伊藤賢治 MC:結 ゲストアーティスト: 山崎まさよし 岸川恭子 KOCHO
その初演。
かつて大いに遊んでしまったサガシリーズたち。 その楽曲がオーケストラアレンジで胸に迫る! 自分の中ではこれまでサガシリーズに関して オリジナル曲を超えるアレンジは少なかった。 ファンなりにアレンジ版も相当数聴覇している。
だからこそ近年のアレンジが、、凄い!!
生放送でも演奏が度々行われている。 放送でも画面だとしてもこれが凄かった オリジナルを、遊んできた音源を、 記憶の美化すら、超えてきているのを感じる 以前のコンサートはコロナで無観客になって 流れてしまっていたが、 その内実は涙が出そうなほどだった そんな今だから、身も蓋もない確信がある
もうこれは避けられない
ホンモノを感じたいのなら
会場に行くしか選択肢はない
会場には40分前に到着してしまった… そこには、わたし同様、 遠方からやってきた者たちだろうか 会場前の階段に壮絶に座っていた― わたしは瞬時に判断する。
あそこには直前に行こう… 笑笑
一般人を超えたゲームファンの出で立ちは凄いw なんだろう、、どう見てもアレなのだ。 絵に描いたような マンガでよく見るアレは、、本当にいる。 もしかすると大阪だからこそかもしれないけど、 とにかく一目でわかるアレなのだ! それにしてもゲームを遊んできた者としては、 自分の内実は断じて負けていないと思うw おおよそやり込みの度が過ぎている(爆) 現在のソシャゲ関連こそ遊んでいないが、 往年の豊かさの強度は誰にも負けないww
そんな観客たちもいるからだろうか、 開場したあとの ホール員たちの注意喚起が異常だったw
「途中で退席されますと、 再入場するタイミングは限られております」
この文句が何度も叫ばれていた。 初めてオーケストラに来た人のためだろう。 こんなに叫んでいるのを耳にするのは初めてだ。 たしかにオーケストラファンからすると 本当に途中で席を立たれたりしたら すべてが台無しになりかねない。 ホール員たちにはそれが通達されていたはずだ。
わたしの座席左隣に座っていた男は 早速ぐったりして寝てしまっている。 仕事疲れだろうか だが、それにしても、、イビキが酷かった。。
「グゴー グガー」
これは、、さすがに厳しかった 右隣だったら存在を消去できたけど、 イビキまでは消去できない!! コロナ禍でずっと会場とご無沙汰していれば しているほど怒りが込み上げてくる 開演前だからこれ以上はなかったけれど、 わたしも舞台人の一人。 すぐさま真理にたどり着いた
最高の舞台鑑賞は、 すべての環境が整わなければ成し得ない
最高の舞台は最高の観客がつくるのだ
たった一人の行動や振る舞いで すべてを損ねてしまう繊細なものがこの世にはある この男はこの日のわたしにとって災厄だった なにしろ大阪には前日入りして、 開場の40分前に到着しているくらいだ きっと周囲も同じ気持ちだったろう とにかく、ケチがついてしまった… 「アイツさえいなかったら!!」 こんな気持ちは抱えて帰りたくない
開場直後、 ロビーには市川雅統さん&ペンギンズノブオ氏。 その真後ろをすり抜けて客席に向かったのだが、 市川さんの身長に負けてたのが悔しかった 笑笑 そしてついに河津秋敏さん(神)も客席に座った! 前列と後列を分ける通路の下手側。 音を遮るものがない通路を前にする席なのが憎い☆ サガシリーズディレクター陣がそろって横並びだ。 ファンからするとどうしても近くで目撃したいw 休憩時 ついに河津さんを直視できた。 人生で、最初で最後かもしれない 笑笑
オーケストラ演奏は素晴らしかった
会場は大ホールからしてみれば、かなり小さい。 座席数1704。 満席時、残響2秒を実現するために 理想的な座席数として設定されているらしい。 そのおかげでオーケストラが目前にいるみたいだ。 この距離感がすごく良かった 生きている音を感じずにはいられないし、 音の抑揚が全身に、繊細に圧して迫ってきた
舞台はその初演にすべてが乗ってくる
出演者自身のドキドキややる気が上回るのは 圧倒的に初演なのだ このくらいのことをやれば上手くいく、のが わかってしまうと突然に何かを失ってしまう
初演独特の緊張感。これがたまらないw 自分じゃない人がやるのを見るのがたまらないw さあ見せてもらおうか 聴かせてもらおうか わたしも舞台人がゆえに そんな気持ちになる 自分が踊る場合は心臓が破れそうなんだけどw 自主公演ともなると食事は喉を通らないし、 完全に追い詰められる☆
会場を案内してもらっている際に、 ホール員の人が話してくれた。 このホールはリニューアル後に 最新の設備が更新されたらしい。 ウェブサイトには逸話が掲載されている。 1982年の開館以来、 音響基準の究極形態《残響2秒》の逸話 1984年にベルリンフィルを率いた、 ヘルベルト・フォン・カラヤンは演奏後、 「ウィーン楽友協会大ホールに比肩するほどの 世界一の音響だ」と言って 舞台に口づけまでしたらしい☆
まず客席の高さが低い。 ステージ自体の高さも低い気がする。 オーケストラが見える角度がとても自然だ。 上空には常設のパイプオルガン。 客イスの背もたれがとても楽。
そして、わたしはその背もたれを捨てた
後ろの人には悪いけれど、 頭ひとつ抜けることで届く音がまったくちがう!! 終演後、使いすぎた背筋が絶してしまうのだが、、 ここで力を使わなくていつ使うんだ?な件。 鍛えてきた姿勢が唸りをあげた 笑笑 (※その姿勢はこの会場を圧倒した)
オーバーチュア〜オープニングタイトルメドレー ポドールイ 聖王廟〜魔王殿 メドレー (休憩) アビスゲート〜四魔貴族バトルメドレー 最終試練〜死への招待状 メドレー 熱情の律動 女道化師イゴマール〜 オリアクス -世界を穿ち、時を射る者- メドレー
このコンサートでは稀なる楽曲が演奏された。 それは、熱情の律動とイゴマール〜オリアクス。 ゲスト歌手の岸川恭子そしてKOCHOによる、 その歌詞がフツーに歌詞じゃないのだ― もう何というか擬声語?造語?気合い?なのだ! それをオーケストラ演奏だなんて、、 まず、聴ける機会がありえない!! 特にイゴマール〜オリアクスは 歌がなく演奏だけの部分が多いために、 舞台人としては歌手の在り方が気になってしまう とにかく立って揺れているだけというのには 何とも言えない気分になってしまう そんなこと言ってここで踊る?踊れるの?? そうなると(コンサート)から離れてしまう… しかし棒立ちは見るのがツライ。 歌手の歌わない間がなんだかものすごくツライ。 つまり、、たぐい稀なる楽曲なのだ― その辺を置いておいて目を閉ざせば 激動の音楽で、素晴らしいものだった 聴けて本当に良かった 聴きに行けて本当に良かった 勇気が湧いた
コンサート最後の曲は作曲者・伊藤賢治本人の ピアノ演奏が入る「エピローグ」だった
これは、、もう反則だろ… 涙がボロボロに落ちた この曲を聴いてるうちは 死んでもいい、くらいの曲 ホンモノのエピローグ、終章を感じてしまう 走馬灯みたいなのが次々とあらわれて 自分が生きてきたその瞬間たちを 感じずにはいられなくなってしまう 自分も死ぬときにこれが聴けたらなあ、って 本気で思っていた ああ本当に本当に大阪に来れてよかった サガが好きでよかったッッ!!
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