それは、再入会初日。 帰りの地下鉄に乗り込んだ時だった。
シャワーも浴びたし あとは寝るだけだ―
余力ゼロの足取りで地下鉄に乗車 閉まった自動ドアの外に目をやったら…
ずっと昔、一緒に踊った女が立っていた
もう何年も顔を合わせていない
そんな人間と地下鉄車内と外で鉢合わせていた
奇妙なのは《同時にお互いの目が合った》こと
自分だけが(発見)しても事件にはならない
この状況で「お互いに存在を認めた」のは奇跡だ
その時の、瞬間の、、同時リアクション― 双方向からの勢いは明らかに度を超えている!! リアクションは、単独時とはあからさまに違う。 自分だけが、気付いただけなら、 おそらく それほど心には響くまい。 もしかしたら記憶にも残らない出来事かもしれない
それがどうだ 3年後でも思い出せるじゃないか
この瞬間というのが《感動》に他ならないのだ
地下鉄本体に阻まれながら、二人は叫んでいた 二人はお互いに指を差しながらこう叫んでいた
「ああぁあああああぁあああーーーー」
その声がお互いに聞こえたくらいだった(超実話) なんなんだ… あの目が合った瞬間ってのはww どう考えてもあの叫びは恋じゃあない 笑笑 なにしろその表情が馬鹿面すぎる!!
純粋な驚きと叫び声はセットなのか!?
なにしろ考えるよりも先に叫んでいる☆
しかし、ふたりの間には強烈に流れた何かがある 一瞬で「何か」の密度が急激に上がったのは確かだ 突然に水が沸騰するような…?? どう思い返しても、沸点までの時間が1秒もない 気持ちになるよりも圧倒的に速い
その「何か」って何!?
不思議だ
自分だけならこんなことにはならないのだ
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