断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2015年09月26日(土) 「赤ちゃんに意識はあるか」

※つづきです

◎臨死体験と麻酔◎
ミシガン大学 医学部 麻酔学
ジョージ マシュール教授は言った。

「麻酔をかけた患者2万6000人以上について
 意識のあるなしを判定する方法を検証して
 きたが、最新の技術をもってしても、
 意識があるかないかは厳密には判断できない」


 立ちはだかる意識判定のむずかしさ


そりゃそうだよね―
だが。 番組は更に踏み込んでいきます

今、これまでの脳の判定基準では、
《意識が存在しない》とされてきた人々にも、
《意識があるかもしれない》という報告が
相次いでいた―

立花さんはその最新の研究室を訪ねます!!

ウェスタンオンタリオ大学
エイドリアン オーウェン博士
ロリーナ ネイシ博士

彼らはこれまで《意識がない》とされてきた、
植物状態の患者をしらべていた。

 この取材には度肝を抜かれました

意識が残っているのではないか、と
博士たちは考えていた。
そこで、たとえ患者の反応がなくても判別できる
新たな判定方法を開発したのだ。
患者に対し
「テニスをするところを想像してほしい」
そう繰り返し語りかけます。
テニスを想像するときに、脳が活動する場所は
これまでの研究で明らかにされています。
そのため、指示通り脳のその場所が活動するかで
意識のあるなしを判別するというのだ―
自動車事故の後、数ヶ月植物状態にある患者。
これまで何の反応もなかった患者に、私達が
「テニスをプレイするところを想像して下さい」
と頼んだところ、患者の脳は健康な人と全く同じ
ように活動したのです!
しかも、「想像してくれ」と頼むと活動し、
やめるように頼むと止まったのです!
このことから、この患者は私達の指示を理解して
精神的な活動をおこなえることがわかりました
そこでこの患者には《意識がある》と判定できた
のです―

この研究室では5人に1人の割合で
《意識があるとおもわれる》という植物状態の
患者が見つかっているらしい

立花さんは博士に問います。
「意識とは何か」

オーウェン博士はこう答えました。

 「意識とは何かという問題に対して、
  明らかに正確な答えはありません。
  小さい赤ちゃんのことを考えて下さい。
  彼らに意識があるかないか、という問い
  には明確な答えはありません。
  猿に意識はありますか?
  コンピュータに意識はありますか?
  これらはすべて、答えがあると考える人が
  ほとんどいないような難しい問題なのです」

臨死体験についてはこう述べられます。

 「私達は科学者です。
  実証することで物事を評価するしかない。
  私達が、臨死体験が起きるところを
  最初から最後まで観測するような実験や
  研究ができないかぎり、
  現代科学によっては答えを出せない」


立花さんはここまでの見解からこう言った。
「これは、かつてデカルトが言った、
《人間の心と物質、その結び付きがわらかない》
 それとまったく同じ問題だ。
 臨死体験の世界は追求を深めていくと、
 どうしても意識全体の謎に迫らざるを得ない」


一体 “意識” が意識となるときはいつなのか
意識、そして思考。
それはどこからやってくるのでしょう!?
わたしたちの意識とは何者なのでしょうか―


次回は臨死体験の中で、最も謎とされる
《体外離脱》に迫ります

つづく


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Taisuke [HOMEPAGE]