断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2015年07月24日(金) 「海街diary」

私たちを捨てた父が死んだ。
腹違いの妹をのこして―
「すずちゃん、鎌倉に来ない?
 一緒に暮らさない? 四人で」
マンガ大賞2013受賞作 映画化
「あの子は妹は妹だけど、あんた達の
 家庭を壊した人の娘さんなんだからね?」
父が死んで、
鎌倉の家に、腹違いの妹がやってきました―

 『海街diary』
  家族を捨てた父が、のこしてくれた家族。

秀作。
おそらくは広瀬すず最初で最後の最高の演技です。
その年齢の圧倒的な純粋さを見ました
名声を得たり有名になったりしてしまうと、
人は簡単に変わってしまうものです。
“精神が見えてしまう” というのは誠におそろしい
どうかそうならないことをマジで祈ります

 素直さがどこまで続くのか

これは舞台に立つ上でもっとも必要なことだと思う。
わたしたちは、知識を得てしまうと
ずる賢くなってしまうものなのです
だから、結局は自分次第。
自分を見失わないことだとおもいます


さあ、感想いってみます!
最初に最高の台詞からw
久しぶりに出し惜しみなしですッッ

 すず「いきます」

その台詞はすごくすがすがしくて、
人の決意のうつくしさが見えました
文字にすると嫌われるかもしれませんが、
純粋だからこそ《生きてる》と感じたのです
この映画のすばらしさは《すなお》だとおもいます
姉妹全員が擦れていないことです
それぞれがそれぞれのスタンスでいること
やらされている姿じゃないことです
たぶん、わたしたちも、そんな姿で毎日いられれば
すなわちミラクルなのだとおもいました
ちょっと泣きました



ここからは超個人的意見ですw
まず、思ったのは…
《こんな四姉妹 現実にはいない》
明らかに出来すぎだッッ(爆)
こんな四姉妹がいたら即座に姉妹デビューできますw
こんなのが… そこらへんにいてたまるか!! 笑笑

 フラれ続ける長澤まさみ。 ないない

 すずに問う長澤まさみ。

 「好きな人できた?
  クソつまんない仕事も耐えられる。
  世界が変わって見えるよ??」

 恋ってそんなものだっけ!?
 言動が猥雑だと性格も下品に見えちゃうね
 この映画では長澤まさみ扮する佳乃の怠惰さが
 どうしても目に余ります 笑笑
 あの怠惰、絶対リアル漏れてる(爆)
 あんなに気だるそうに見えるっていうのも
 天性の才能かもしれんw

これは、映画なんですッッ 笑笑
しかしどうだ。
長澤まさみにしても綾瀬はるかにしても、
夏帆ちゃんにしても、いずれも女優としてのスタンス
を確固としている者たちです。
いずれも問われれば《演技》と呼べる人だと思う。
ここにこそ方向性が現れます。
説得力はここからでしか紡げません。
ちやほやされるのはアイドルだけでじゅうぶん。
俳優とは役者なのです
ウソをほんとうにするお仕事。

 それをフツーになじませている映画でした

各人を見れば明らかにどこにでもいる人材じゃない。
でも、それをフツーに見せていることがすごい
そうおもいました
そこらへんの田舎で生きていると思えるのです!
色眼鏡で見ず、それを見れるというのは
ものすごいことなのではないでしょうか―

これが映画、スクリーンでのフツーです
だって、芸能人は芸能人なんだものね

とにかく完成度が他界ww
見に行ってよかったッッ
演技力だけでいえば、完全に大竹しのぶでしょう。
ほんとうに、そんな母親に “見える” のです!!
母親像をあれほどまで見せられる演技。
正直、鳥肌が立ちました  すごい

 まるで《その人》として見れる

これは超一流の為せる技、技術でしょう。
自分を超えてその人に成っているのです
明らかに “大竹しのぶ” じゃない
ここに行き着くというのはどういうことなのか。
甚だ興味深いものがあります
わたしも同じ舞台人です。
頭でわかっていても、ダンスがそう見えるかどうか
映画は興行なので、どうしても見た目の存在から
量ってしまいます。
これは見られるモノとして仕方のないことでしょう。
だからこそ内実が問われるのです。
内実がなければ物語は見えてきません。
一人のおかげでぶち壊しなんてことにもなり得る、
そんなパッケージな世界です。
そして、演技が上手いというのと集客とは別問題。
事実、今の世では見た目が第一です。
だけど行き着く先は同じ。
そのどちらともができなくちゃ活躍なんてできない。
興行ベースではおのずとそうなってしまいます。

正直、よくもまあこの四人が揃ったものですよねw
どう見たって “おかしい” はずなのに
おかしく見えないのです

それは是枝監督の為せる業だとおもいます
じーんと来る映画です

 どんな時間も幸せに感じる、そんな映画でした

内容は是非とも映画みてくださいw
ぜったいそっちのほうがいい(爆)

◎わたしの2015年、最高の映画です◎


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