後に百年戦争と呼ばれる、イギリスとフランスの戦い が続いていたころ。 フランスのとある村はずれの森 にマリアと呼ばれる魔女が住んでいた。 マリアは戦 いが大嫌い。 近くで戦いが起こると使い魔の夢魔 アルテミスを戦場に使わして両軍の指揮官を骨抜きに することで戦いの行方をうやむやにしてしまう。
『純潔のマリア』 中世の英仏百年戦争を止めようと 騒動を巻き起こすマリア。 彼女は魔女で処女でした―
神と魔女、そして人間の三つ巴の世界。 マリアの魔力行使を見かねた大天使ミカエルも降臨。 ミカエルは神の力を有しておりその力は絶大。 やみくもに戦に介入するマリアを否定するミカエル。
「お前はただ、自分の目に嫌なモノが映るのを 我慢できないだけだ。 この世の理を乱す 」
人のエゴをえぐる、なかなか唸る一言です! わたしたちは、おそらく、そのエゴをただしく つかうことが求められるのではないでしょうか― この物語は、わたしたちにとって “何が大事なのか” に迫りました
世界には、魔女はマリアだけでなく何人もいます。 マリアを助ける魔女ビブはついにミカエルと交戦。 とんでもない一言をぶつけます!
「人は神に愛を求めるけれど、神は応えない。 どうしてかわかる?? …簡単なことよ。 神は愛を知らないから。 そう、神は愛を知らない!! 知るわけがない! 愛は人がつくったものだから!! 愛も知らない下等な者が、 いつまでも私たちの上に君臨しないでよッッ」
この台詞には度肝を抜かれました そうかもしれない 漠然とそうおもったんです 全知全能であるからこそ愛は知らないかもしれない
愛の所在はいったいどこなんでしょうか
考えてみればほんとうにむずかしい でも、何となくおもうんです
《愛は人の内にあるんじゃないか》
内側になかったら外側に出せやしませんッッ それに外側だけに愛があったら超怖い!! 笑笑
魔女ビブはミカエルの刃に貫かれてしまいます。 貫かれたビブでしたが 直後の台詞は、 おそろしくわたしに響きました
「穴は塞いだわ!! 楽勝ッッ」
バカにされるかもしれませんが、わたしも同じです。 その台詞を流用するならこうなりますw
「靭帯は再建したぜ!! 楽勝ッッ」
楽勝という言葉は長い入院療養時に知った言葉です。 まるで進んでいないような歩幅で歩いていた先輩。 術後、歩くだけで激痛が駆け巡るカラダで先輩が わたしに言った言葉が《楽勝》でした。 その激痛は当人にしかわかりません。 第三者は推し量ることしかできないのです。
この《楽勝》にはとんでもない秘密がある
自分を奮い立たせるような、そんな熱い言葉です もし甚大な事になったら是非 叫んでみてください 使ってみれば その力を実感できるはずです!
そのあとにミカエルが言う台詞もかなり興味深かった
「麦が《まだ種まきが早い》と 人をたしなめることがあるだろうか? よしんば言ったとしても、 人が麦に従うことがあるだろうか?」
人って本当に傲慢で言うこと聞かない生き物ですよね だからこそ逆に、これが人の力だとおもうのです 従順ではないからこそ出来ることがあるはずだ! 人間の歴史ってそうやって紡がれているじゃないw 現状を変えようとしてわたしたち人類は生きてきた。 いいことも、わるいことも。 できるならよい方向でつかえたらサイコーです☆ っていうか、できるよね??
愛を望むなら愛せ
マリアはジョセフと口論になります。 お互いに好意を隠せない間柄w しかしジョセフは《人間》で、人間社会の一員。 自分一人の力で世界は変えられないことを “知って” いるものの、理想を曲げない青年。
「自分のやりたいことをするのが大事じゃないの?
「それは、、それはマリア殿なら可能でしょう! でも私は、貴女ほど強い力や意志をもっている わけではないのです!!
「はぁ? 魔法ならまだしも、 意志ならもてるでしょ? 持ってよ!?
「だから言ったではないですか! 私だって出来るなら貴女のそばにいたかった! 貴女の役に立ちたかったのです!!
「たってよ! たちなさいよ!!
「ですから それができないと…
「できるって!!
「どうすれば…?
「そばにいてよ!! そばにいてアタシのこと支えてよ! それだけでいいのよ! アタシだって悩むんだから… ほんとによかったのかな、って。。 間違っていなかったのかな、って!! 自分で自分がわからなくなって “アタシって何だろう” って、、 そんなとき、アンタみたいな人がいないと キツイのよ!! だからそばにいてよ アタシだけのそばにいてよッッ
「貴女も… 惑うことがあるのですよね? 魔女というだけできちんと向き合っていなかっ たのは私の間違いでした。 そう、今はっきりと私の夢がわかりました! いや、わかっていたことなのです! 既に! 如何なる困難があろうとも 私はこれからも貴女と共にいたい。 私と結婚して下さい。 愛しています、マリア」
この物語では、魔法が使えるには まず何よりも《自分を信じること》でした
舞い上がったマリアは叫びます。
「みんな〜 ありがとーう! ほんっと〜にありがとーう!! 全ての者に、全ての生き物に、全ての魂に ありがとーう!!! みんなのおかげでもあると思うの! アタシ、しあわせになっちゃったーーー
そこにミカエルが現れて最終回へ。 ラストはとんでもないところにいきました ミカエルはマリアを問いただします。
「魔女マリアに問う。 幸福の天秤は世界ではなく己の側に傾いたのか?
「ふふ…私わかったの。 私も含めて、 みんなでこの世界をつくってるんだって。 だから、ひとりひとりが自分の幸せを見つければ みんなしあわせになるのね! 傾いたんじゃなくて、釣り合いがとれたのよ
「その答えを得て満足したか?
「ええ!
マリアの、その快闊な台詞は ほとほと “しあわせ” を明快にしてくれましたw だって、まったくそのとおりだよ 笑笑
自分の幸せを見つけようとしていない人たちが 世界を複雑に、窮屈にしているんです
わかりやすい例を挙げるなら、 他人のことをとかく否定したがる人たち。 自分がしあわせへとすすんでいるのなら、 他人のしあわせをねたんだりしないはずです!
妬んだり嫉んだり蔑んだり、、 しあわせを見つけた人は “しない” んじゃないか
しあわせを実感したら “感謝” の気持ちで 満たされて、あふれだすからです
これは自分自身のバロメーターにもなりますw 人のことをとやかく言うようになったら超危険☆ 感謝の気持ちが欠落しています!!
心を不平や不満で満たしてしまえば “否定” の気持ちがあふれだしてしまいます
世界を不平や不満で満たす前に、ギリギリ大逆転で 自分のしあわせを本気でさがしてみましょうよw
自分がほんとうにしたいことを見つけられたら、 わたしたちひとりひとりがしあわせになれたら、 確実に世界は変わっているでしょう☆
◎最後に問われるのは、他力ではなく自力です◎
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