断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2014年07月30日(水) 「百年の孤独」

20世紀後半の世界文学を物語の奔流で力強く牽引した、
怒濤の人間劇場。 〜新世紀への開幕〜

 『百年の孤独』   G・ガルシア=マルケス
 愛は、誰を救えるのだろうか?
 孤独という、あの深淵から…。

愛の孤独をめぐる人間劇場の奔流。

蜃気楼の村マコンド。 その草創、隆盛、衰退、ついには廃墟と化すまでのめくるめく百年を通じて、村の開拓者一族ブエンディア家の、一人からまた一人へと受け継がれる運命にあった底なしの孤独は、絶望と野望、苦悶と悦楽、現実と幻想、死と生、すなわち人間であることの葛藤をことごとく呑み尽くしながら…。
20世紀が生んだ、物語の豊潤な奇蹟。 1967年発表

いよいよ読書はノーベル文学賞作家へ―
昨年、ガルシア=マルケス死去報道からの直感。
最初は単に日本人作家からの脱却が目的でしたw
でも文庫本の売り出しがない。 マジで重いぞこれッッ
とはいえ、今じゃなけりゃ読むことはなさそうだ。
一念発起で購入。

これが2800円の重さかッッ 爆

いやぁ重いw しかし、内容はそれ以上に重かった―
さすがにノーベル文学賞作家。。 あまくない
この物語は一族の絶滅です
しかも一族の大半が不遇の死を遂げてしまうという
ちょっと極端じゃないか、とも思ったけど、
意外とわたしたちもこんなものじゃないのか??
しあわせな死を遂げられる人なんてめったにいないだろ!!
っていうか、 “しあわせな死” って何??
とにかくほとんどが安らかには逝けてません。。
そんな暗ぁい感じで終始すすんでいくんです―

最後まで読んでみてわかったことですが、
この物語は登場人物の事実を淡々と描いているのみ。
ファンタジーとは程遠い。
主要人物の本心がどこからきているかわからない
しかしそれぞれがそれぞれに生きていた
そんな本だった気がします。
その中で唯一一貫して母だった人 ウルスラ。
ウルスラだけが一族を見通していたような気がする。
思い返すと不思議です
◎興味深い文章を置いておきたいとおもいます◎

 熱に浮かされたような徹夜つづきで疲れきっ
 ていた彼は、ある朝、その寝室に入ってきた
 白髪のよぼよぼした老人がいったい誰なのか、
 見当もつかなかった。
 それは実は、プルデンシオ・アギラルだった。
 ようやく彼だとわかったとき、死人もまた年を
 取るのだという事実に驚きながらも、ホセ・
 アルカディオ・ブエンディアは全身を揺さぶら
 れるような懐かしさを感じて叫んだ。
 「プルデンシオじゃないか!
  こんな遠いところまでよく来てくれた!」
 死んでから月日がたつにつれて、生きている者
 を恋うる心はいよいよ強く、友欲しさもつのる
 ばかり、死のなかにも存在する別の死の間近な
 ことに激しい恐怖を感じて、プルデンシオ・
 アギラルは最大の敵である男に愛情を抱くよう
 になったのだ。

ありうる。 これは “ありうる”
そんな気がしました。

 東の空の白むころ、アルカディオは略式の軍事
 裁判にかけられたあと、墓地の塀の前で処刑さ
 れた。 死を迎えるまでの二時間のあいだに、
 どういうわけか、幼いころから苦しめられてき
 た恐怖がすっかり消えていた。 彼はついさっ
 きまでの勇敢さを誇る様子もなく、無表情に、
 際限なく読み上げられる罪状を聞いた。 今ご
 ろは栗の木の下でホセ・アルカディオ・ブエン
 ディアとコーヒーを飲んでいるにちがいない、
 ウルスラのことが頭に浮かんだ。 まだ名前の
 ない八ヶ月の娘と、この八月に生まれる予定の
 赤ん坊のことを思った。 前の晩、土曜日の昼
 飯のことを考えて一頭の鹿を塩漬にしておいて
 きてやったサンタ・ソフィア・デ・ラ・ピエダ
 を思い浮かべ、肩に流れるような髪や、付け睫
 毛としか見えないものを懐かしんだ。
 感情をぬきにして家族の者のことを考え、冷静
 に自分の一生を振り返ってみて初めて彼は、
 これまで憎んできた人間を実際には深く愛して
 いることを悟った。

ありうる。 これも “ありうる”
わかる気がする。

 アウレリャノ・ブエンディア大佐はその場に立ち
 つくしたまま感慨にふけっていた。 それから
 両手をひろげて、ふたたび横になった。 思春期
 を迎えて自分の予言の能力に気づいたころから、
 死というものは明確な、見誤りようのない、そし
 て打ち消すことのできないある徴候とともに訪れ
 ると考えていた。 ところが死が数時間後に迫っ
 ているというのに、何のきざしも見えなかった。
 あるとき非常に美しいひとりの女がトゥクリンカ
 の彼の宿舎にやって来て、歩哨に面会の許可を求
 めたことがあった。 歩哨はは女を中へ入れた。
 その言葉を借りれば、血筋をよくするために娘を
 名のある軍人の寝室へ送りこもうとする、一部の
 母親たちの異常な行動を知っていたからだ。 そ
 の晩のアウレリャノ・ブエンディア大佐は、雨中
 で道に迷った男をうたった詩を書き終えようとし
 ているところだったが、そこへ娘が入って来た。
 詩をしまっておくことにしている鍵つきの引き出
 しへ紙片を投げ込むために、彼は娘に背を向けた。
 その瞬間、ある気配を感じた。 振り向きもしな
 いで、引き出しのピストルをつかんで言った。
 「撃ってはいけない!」
 撃鉄を起こして振り返ると、娘は自分のピストル
 の銃口を下に向けて、呆然と立っていた。 彼は
 十一回の待伏せのうち四回を、同じようにして
 かわしたのだ。 ところが親友のマグニフィコ・
 ビズバル大佐は、ある晩、ついに逮捕しそこなっ
 たがマナウレの革命軍の兵営に潜り込んだ何者か
 のために、めった突きにされて死んだ。 ひと汗
 かいて熱を引かせたいというので、彼が自分のベ
 ッドを貸したあとのことだった。 同じ部屋の二
 ・三メートル離れたハンモックに寝ていながら、
 彼はまったく気がつかなかった。 これらの予感
 を理論づけてみようとする彼の努力もむだだった。
 それらは絶対的で瞬間的な、しかし捉えどころの
 ない一種の確信のかたちを取り、驚くほど鮮明に
 突如としてひらめくのだった。 場合によっては
 きわめて自然に生まれるので、現実化して初めて
 例の予感であることを知るほどだった。 時には
 また、はっきりしたものでありながら何も起こら
 なかった。 ありきたりの迷信じみたものでしか
 ない場合もしばしばだった。

どうですか?
今まで生きてきて、確信した予感はありましたか??
わたしは “流れ” を感じるようになりました
流れるときと流れが滞るとき
流れがいいときと流れがわるいとき
流れる人と流れない人
意識 エネルギーの循環 こころの振れ幅

アウレリャノ・ブエンディア大佐がいちばん面白かった
…気がするw
いつどこで死んでもおかしくない状況だからだと思う。

 アウレリャノ・ブエンディア大佐は言った。
 「さあ靴を履いて、いまいましいこの戦争の
  片をつける手伝いをしてくれ」
 戦争を始めるのは簡単だが、それを終わらせるは
 容易でないということを知らずに、彼はそう言っ
 たのだ。 政府側から反乱軍に有利な和平の条件
 を提示させるのにおよそ一年、同志にこれを受け
 いれるほうがよいと納得させるのにさらに一年の
 時日が必要だった。 彼は自軍の将校たちの反乱
 を鎮圧するために、思いもよらぬ残酷な方法を用
 いた。 将校たちが勝利の安売りに強く反対する
 ので、最後の手段として、敵の力を借りて彼らを
 平定したのだ。
 当時ほど彼がすぐれた軍事的才能を発揮したこと
 はなかった。 抽象的な理想や、政治家たちのそ
 の場の思いつきでころりとひっくり返される方針
 のためではなく、今や自分自身の解放のために戦
 っているのだという確信は、彼の熱意をあおった。
 かつて勝利のため戦ったのと同じ信念や忠実さで、
 ひたすら敗北の戦いに従事していたヘリネルド・
 マルケス大佐がその無謀をいさめると、彼は微笑
 しながら言った。
 「心配することはない。
  われわれが考えているほど、
  死ぬってことは簡単じゃないんだ」
 彼の場合、それは当たっていた。 死期も遠くない
 という確信によって、かえって彼は、戦場の危険を
 受けつけない奇妙な免疫性、
 期限付きの不死身の力を獲得し、結局、
 勝利よりもはるかに困難で、はるかに血なまぐさく
 高価な敗北を達成したのだった。

“期限付きの不死身の力” この文章に唸りを上げました―
“ホンモノの意志力” がどこから来るのか
それはきっと死ぬとわかってからじゃないのか
そんな気がするんです
自分が死ぬなんて考えてもいないのがフツーです
自分が死ぬんだとわかったとき
自分が死ぬことを受け容れたとき
自分が思ってもみなかった自分が現れます
その自分と向き合ったとき
そのとき一点の曇りも無い自分自身になる
できるなら、それを力に出来る生き方でありたい
そう思っています
あのとき曲がらない自分を手に入れたつもりでした
ですが、今でさえ困難の連続です
揺れ動く感情と目の前の壁に立ち止まる日々
生き方こそsimpleになりこそすれ、簡単にいかない
どれだけそこに立ち向かっていけるか
出来ることは、信じられる自分自身を実行すること
生きるってことは簡単じゃないんだ!!

まだ、 踊ってない!!!


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