断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2013年03月26日(火) 「ウルトラセブン展」

行った!行った!ウルトラセブンの記憶もないのに行ってきましたよ〜
わたし自身『帰ってきたウルトラマン』のギリギリ再放送世代くらいかな。
あたらしくなってからは『ウルトラマンネクサス』を見たきりですw
ネクサスはわたしが入院していたときに「見ろ」と焚きつけられた作品でした。
そのときの感動がなかったら、親友がウルトラマンの大ファンでなければ、
行くことはなかったでしょう。

 『生誕45周年ウルトラセブン展』
 1967年の放映開始以来、ウルトラマンシリーズの中でも最も支持が高い、
 SFテレビドラマ史上に輝く不朽の名作「ウルトラセブン」。
 本展では、「ウルトラセブン」の魅力を再検証すべく、
 当時の制作に関わっていた関係者などの協力を得て、
 1967年当時の映像や本作品に登場した宇宙人、数々の資料を通じて、
 その“本質”に迫ります。

◎宇宙人大図鑑◎
ウルトラセブンに登場した代表的な宇宙人たち。
メトロン星人やキングジョーなどを展示(復刻版)。
◎ウルトラセブンとは?◎
必殺技や魅力の秘密を数々の資料をもとに検証します。
◎地球防衛軍とウルトラ警備隊そしてダンとアンヌ◎
誰もが憧れた地球防衛最強チームの全貌をご紹介します。
ウルトラ警備隊 隊員服やヘルメットなども展示。
◎ウルトラセブンをつくった人々◎
出演者などの協力を得て、撮影当時を台本で振り返ります。
◎ぼくたち!わたしたち!のウルトラセブン◎
テレビ放映時に販売された雑誌、文房具を公開。
あの時の懐かしい空気がよみがえります。

初日突撃を敢行したわたしはテレビ取材とおもいきり鉢合わせました!!
きっと子どもたちがはしゃいでる端のほうに映っていたことでしょう(爆
さぁ何よりも楽しみだったのはウルトラマン本体出勤イベントです!

 ◎ウルトラセブン握手&撮影会◎
 3/26(火)30(土)31(日)各日:11時から、午後2時から、午後4時から
 各回先着50名さま限り

わたしはこれまでの人生でヒーローと写真なんて撮ったことありません。
夢の国ではミッキーマウスに撮影を断られたほどです(超トラウマ

これまで味わってきた苦渋を、後悔を、今こそ解消してゆくのだ!!

かつてここまで人生を謳歌しようとしたことがあったでしょうか―
大人になってからヒーローと写真撮影など罵られてもおかしくありません。
わたしは幼少の頃から両親が忙しくてかまってもらったことがありません。
特に父は気難しく、ステータスを気にする人ですからね。
思い出せば映画ドラえもん、ゴジラ、そしてグーニーズとE.T.くらいだよ…
入館と同時に握手&撮影会の番号カードを入手。
しかしその出勤時間は知らなかったため、やむを得ず時間変更を申請w
なによりもレッスンが先だ。 「16時の回に変更してもらえますか?」
すると、女性スタッフはどうにも不安そうな顔でこう言いました。

 「順番が1番になりますけど…大丈夫ですか??」

きっとわたしには大丈夫じゃない、そうおもったんですね。。

 「ぜんぜん大丈夫です!!」

その一言があんな未来を呼びこむことになるなんて…
そのときは知る由もなかったのです

大丈夫とは答えたものの、やはり保険はかけておくべきだ。
なんたって基本的にはヒーローは偶像崇拝にも勝る生きた指標なんである。
そもそもターゲットは子供たちなんであって、わたしではないw
そういうわけで、こんなことを第三者で楽しめるヤツに同行を依頼。
その時間に来るように云いつけておきました。
わたしの順番は栄えあるNo.1です。
後ろには延々と子供たちやその家族がならんでいきました。
そのうち冷や汗が止まらなっているのに気がつきました。
いてもたってもいられなくなったのです!!
子供たちは今か今かとウルトラセブンを待ちわびています。
その歓声や笑顔と対照的にわたしはどんどん冷めていきました。

 わたしはウルトラマンの中身が人間であることを知っているのだ

平静を装ってはいましたが、その場にいることに強烈な違和感が募ります!!
は、早く来てくれ同行者ッッ

 同行者になるはずの人物が現れることはありませんでした

ろくでもないヤツでした!! 畜生!!
もう誰もたすけてくれる人はいない、わたしは覚悟を決めました
“写真撮影は最後にしてもらおう”
No.1を後ろの家族に譲ると子供が叫びました!!
「やった!一番だ!!お兄ちゃんありがとう☆」
その言葉とは裏腹に、わたしにわきあがる圧倒的敗北感w

 わたしは自分に負けたのです

コスプレした司会のお姉さんが登場。
お姉さんは人為的な猫なで声で叫びます「みなさーん、こーんにーちわ〜♪」
「みんな〜声が小さいぞ〜 もう一度!」
こうしてわたしたちは五度も挨拶を強要されたのでした… 
5回ってどれだけ挨拶させてんだよ!!! もちろんわたしは無言ですw
こうしてお姉さんは、会場中の人をマインドコントロールしていきました。
司会のお姉さんとはその職種上、完全な特殊技能です。
会場を支配していく様に感服しましたよ。 すごいね
つづいてお姉さんは叫びます。
「写真を撮るときはかっこいいポーズがいいよね?」
「よーし、じゃあセブンの必殺技、みんな知ってるかな〜??」
会場は怒号を上げました。

 「ワイドショットぉ〜!!」

えええッ!? それ…みんな、みんな知ってるの―
知らないの俺だけかよッッ!!(超実話です!  なんてこった
わたしの意識が一気に遠のいていくのを感じましたw
ウルトラセブン登場。 会場はこの日最高のテンションを迎えます。
誰もが正義のヒーローの出現に息を飲みました!!
かっこよく歩み来るウルトラセブン!!

 でも、でも、よく考えたら全身スーツの変な人だよね―

わたしたちは番組を見て彼らを“認知”しているんです!!
知らない人が見たらどう思うんでしょうか?!
そうです、テレビの力とは一体どれほどのものなんでしょうか…
そんなおそろしさとは反対にウルトラセブンの振る舞いに注目しました。
彼らに課された“正義=かっこいい”。
逆を言えば“決して格好悪い行動はゆるされない”ということです。
わたしたちが舞台上で猫背がゆるされないのと同じですねw
ついウルトラセブンに同情してしまいました。

 わかる、俺にはわかるぞ

仕事とはそういうものですよね。
わたしたちが生きる世界は“やらなくてはならない”ことで雁字搦めなんです

撮影が始まるその時、司会のお姉さんが聞いたこともない掛け声を放ちます。

 「シュ〜ワッチ♪」

その掛け声にわたしは震え上がりました…
ウルトラ世界では「ハイ、チーズ♪」とは言わないのだw
っていうか何で「シュ〜ワッチ♪」なの?! 違和感ありすぎだろそれ!!
あまりにも可愛らしいその声がそれに拍車をかけます!!
無理だッッ!! こりゃどうしたって耐えられそうにないぞ
しかし子供たちの手前、一人爆笑することもできません
かつてこれほどまでに厳しい撮影の瞬間があったでしょうか―

 わたし、わたしは…サングラスがなければ耐えられませんでした

裸眼でお姉さんを直視するのは自殺行為です
もしも自分の番がまわってきてその掛け声を聞いてしまったら…
大爆笑のうちにその場に倒れこんで悶絶してしまうでしょう
平静を装うにはどうしても強力な防壁が必要でした
おそらくこの気持ちは、、
単独でヒーロー撮影会に行った人でなければ理解してもらえないでしょうw
家族や恋人、その他助けとなる人たちが誰もいない孤独と恐怖
ウルトラセブンと写真撮るだけなのに
こんなにも超えなければならないものがあるなんて

 超えなければならないのは自らの羞恥心です

それはまるで“心の筋トレ”のような、心の修行の様相でした
そもそも写真撮るだけなのに恥ずかしがる必要など皆無ではありませんか?
そう、環境がそうさせているのです
そう、わたしのこころがそうさせているのです

 わたしたちのこころがつくりだす苦痛なんですよ

写真を見たらみんな笑うでしょう しかし実態は簡単なものじゃなかった
そのプロセスこそが経験です  結果じゃない

さぁみなさんもヒーロー撮影会にいってみてください☆
物凄くたのしいですよ


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Taisuke [HOMEPAGE]