断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2013年03月17日(日) 「クラウド アトラス」

『マトリックス』3部作から10年。
ウォシャウスキー監督とトム・ハンクスが贈る感動巨編。

 『クラウド アトラス』
 いま、<人生の謎>が解けようとしている。

 世界が全く違うものに見えてしまう『マトリックス』から10年、
 私たちをさらなる衝撃と至福の頂点へ連れ去る最新作が完成した!
 主人公は6つの時代と場所で、6つの人生を生きる男。
 その人生は悪人で始まるも、様々な数奇な経験を経て、
 ついには世界の運命を握る。
 舞台は19世紀から24世紀。 過去現在未来にまたがる500年。
 波乱に満ちた航海物語、幻の名曲の誕生、原子力発電所の陰謀、
 人殺しの人気作家、伝説となるクローン少女の革命家、
 そして、崩壊後の地球の戦い―
 そこに生きる人々は、姿が変わっても引かれ合い、
 何度も何度も出会っては別れ、争いと過ちを繰り返す。
 親子、夫婦、兄弟、恋人、友人、あるいは敵同士となっても、
 いつかはその愛を成就するために―

 同じ魂を持つ複数の人物を演じ分けるという、
 俳優の真の実力が試される大胆かつ画期的な挑戦。

 「私たちは何のために生まれてきたのか?」
 人類永遠の疑問への答えとは―

『マトリックス』姉弟監督と『ラン・ローラ・ラン』の監督トム・ティクバ。
3監督が撮り上げた『クラウド アトラス』。
もうそれだけで“行くしかない”とおもっていましたw

 どんな壮大なものになってるんだか―  たしかめねば!!

場所も時代も全く異なる複数の物語を同時進行させる問題作。
わたしの手元には“衝撃と感動が2倍に!”クラウドアトラス攻略ガイド☆

 2倍なんて大嘘でした

その計略にまんまと騙される結果に… チーン
面白さだけでいったら『マトリックス』『ラン・ローラ・ラン』の圧勝ですw
まず、エピソードがランダム展開するから感情移入しにくい!!
すべてにおいて一人が主軸でない物語を進むのはあまりに見づらい。。
そういうつくりを踏まえればすごく挑戦的な映画と言えます。
わたし自身の直後の感想を見るとこんな感じですw

 とんだ同一人物探し当てっこ映画。
 特別おもしろかったのはペドゥナでしょう。
 どこからどう見てもアジア顔なのに特殊メイクであの移民に!!
 もうぜんっぜんわからなかったww
 飼い犬をぶっ殺されてブチギレるあの演技が忘れられません!!

ひどいねw
とにかく3時間を超える映画で感情移入できないのは絶望的です。
そんなわたしは、ウォーリーを探さなければ身が持たなかったのでしょう。
さて、そんな『クラウド アトラス』新聞評価欄はこんな感じでした。

 500年の時空を往復し派手な映像で物語るが、魂の不滅の物語と
 薄っぺらな革命論はいかにもニューエイジ的

ひどいねw
朝●新聞の記事ではインタビューが掲載されてました。

 人類は果たして進歩しているのか。 これが作品の大きな主題だ。
 性転換して女性になったラナ・ウォシャウスキーは言う。
 「原作のデビッド・ミッチェルは、人類はゼロに戻ってしまうという
  悲観的な将来像を持っていた。
  私たち3人もこの問題は時間をかけて話し合い、
  一進一退だけど少しは進歩しているという視点で描くことにしました」
 個々の人物は社会のために最大限の行動を取る。
 そして社会はほんの少しずつだが進化していく。
 「人類の進化は、決して終わることのないプロジェクトなんです」
 とティクバは話す。

その映像は物凄いものだとおもいます。
しかし、物凄い映像ではわたしたちの心は動かないのです。
さぁ本題へ進めましょう!!
◎“こころに残ったあの台詞”のお時間です◎
まずはこちらから。

 わたしたちには序列がある
 それを破る者には、ろくでもない結末が待っている

この台詞は劇中に何度も聞くことになります。
『アルケミスト』でいうところの“世界最大のウソ”みたいなものかな?
しかし最後には必ずそれを乗り越える者が現れます!!
その台詞どおり、ろくでもない結末が待っていることが本当でも、
踏み出す意志がわたしたちにあるのは“ほんとう”だとおもうのです

 命は自分のものではない
 揺りかごから墓場を超えて、人とつながりつづける

“衝撃と感動が2倍に!”クラウドアトラス攻略ガイドを見ると、
『クラウド アトラス』で描くのは仏教の“業(カルマ)”だそうです。
トム・ハンクスの邪悪な業は輪廻転生しても引き継がれるが、
前世の失敗から何かを学び、少しずつ成長し、
逆にヒュー・グラントはどんどん業を深めていく。
この2人のどちらが勝つか、そこに人類の進化と希望がかかっている。
〜魂の進化〜
この映画のように魂が不滅のものだとしたら、たいへん面白い見解です。
わたしたちの肉体、からだはそのときの“借り物”だと言えるからです。
もし魂が不滅だとわたしたちが“知っていたら”どういう生き方をしますか?

これは大変な論議になるでしょうね

何をしてもいいかもしれないし、今を大事にしなくていいかもしれない。
それこそ“ろくでもない結末”が待っていそうです!

わたしたちは“知らない”から“生きる”ことができるのではないでしょうか

今を大事にするからこそ一歩を踏み出す意志が持てるのだとおもいます

 溝、距離は埋められる
 思い込みだ!
 やろうとする者には超えられる

一番の台詞はこれでしたね。。
わたしたちは“できない”と思えば、決して“できません”
なんとかしようとする意識と行動がわたしたちを成長させるのです
なんといっても、わたし自身がこの台詞の真っ最中w
それを信じなければ、今のわたしはないでしょう

「私たちは何のために生まれてきたのか?」
さぁどうですか?
その答えは人から与えられるものではありませんよね
わたしたち自身が見つけ出すものだとおもいます


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Taisuke [HOMEPAGE]