断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2013年02月09日(土) 「レ・ミゼラブル」身内狩る最終章

『レ・ミぜラブる』って…とんだ変換違いで大誤解!! 〜LOVEってどうする〜
まずは驚愕の新グランテール司祭さま。
あの微動だにしない笑顔から推し量るに、司祭さまはすべてを見通しすぎていた。
ジャンバルT町さんに貴重な銀食器を盗まれても、顔色ひとつ変わりません。
すべてを、未来を見通していたとしかおもえない柔らかすぎるその口調!!

 笑顔、笑顔が何よりも怖かった―

あの笑顔は、まるで地球が壊れる日でさえ笑顔のままでいられるインパクトでした。
それほどまでにいかがわしい笑顔だったのです、すばらしいw
神様って、もしかしたら、こんな、こんな感じなのかもしれません!
なんとおそろしい!! 〜その姿はまるでモズグス様です〜

 テナルディエから司祭への転職が何者にも動じない笑顔を引き出した―

さて、フランスには現代人が二体いました。 それは、Fふじをさんとジョー氏w
特にFふじをさんはまったく勤勉な日本サラリーマンにしか見えません!!
Fふじをさんがわるいんじゃない、問題はその衣裳ですw
どう見ても、頭にネクタイ巻けば究極のノミニケーション姿が完成しちゃうよ!!
ジョー氏は深々とハンチング帽をかぶっていながらの青チェックシャツ。
どこからどう見ても現代の好青年だよ!! 〜おそらくはその青がまずかった〜
他の役者は貧困層汚れ茶系アイテムの数々を装備しているのにッ!

 この二人は圧倒的にフツーだったのだ

フランスの飲み屋で完全に浮いてましたね、すばらしいw
ジャンバルT町さんはコゼットをゆ…引取りに向かいます。
T町さんを知るわたしたちは、札束を渡すその姿に一様に同じ台詞を口にした―

 「人買いにしか見えないわ…」

「行こうコゼット」 わたしたち一団は心の中で叫んだことでしょう
コゼット…ついて行くの?? ついていっていいの??
そのおじさんが一番怪しくないか??
先に弁解しておきますが、今回のT町さんは過去最高の熱演でした。
しかし本人を知っているが故に、身内であるが故に疑ってしまうのでしたw
〜ヒュー・ジャックマンのような毅然とした立ち振る舞いがほしい〜
これはもう勝手に無いモノねだりです!!
ジャンバルジャンがいかに難しい役かということでしょう
実際T町さんはこれまで見たことがないほどの快演です。

 この世には知っているからこそ疑惑の眼で見てしまうことがある
 このとき、そんな現実を学んだのだとおもいますw

ジャベール課長とジャンバルT町さんの壮絶な殴り合いがはじまる―
激しい肉弾戦が予想されました。
例えると、二人が対峙した瞬間に死ぬ気でロト6をやるような気分です。
フィジカル比較ではジャベール課長が俄然優勢のはず。
なんたってその正体は毎日レッスン受けてるはずのDancing課長ですからねw
対するジャンバルT町さんはどう見ても健全な一般サラリーマン。
個人的勝敗予想はジャベール課長の優位からカウンターでジャンバルT町の勝利。
そのカウンターは“もう殺られる”その刹那に繰り出される奇跡を期待します!
ところがこの激闘は人智をはるかに超えてました。
殴りかかるジャベールの初手右拳にジャンバルT町は冷静なカウンターリバーブロー。
ボディブローで前かがみになった瞬間、ジャンバルT町は渾身の一撃を加えました。
一撃の下にのされるジャベール課長… 弱すぎました 完全に見掛け倒しです

 ジャンバルT町は拳聖だった

あんな一瞬でかたがついてしまうとは。。 カイエンもびっくりです
映画ではあんなに闘ったのに…映画を超える殴り合いを期待したのに…すばらしいw
エストに教えてもらったんでしょう、攻撃ポイントの予測を体得していたんですね!
バリケード内で捕らえられるジャベール課長でしたがジャンバルT町に救われます。
そのときです、ジャンバルT町が撃つライフル音に腰が抜けました…

 「バキューン♪」

あれっ!? その銃声、小型ピストルじゃね??
ライフルの銃身の大き、大きさはッ? 〜心の奥底から笑いがこみあげてきました〜
わたしは口を両手で押さえこみました。
塞がなければ会場はたいへんな爆笑に包まれたことでしょう。 マジで危なかったw
バリケードから逃がされたジャベール課長は改めてジャンバルT町と対峙します。
ジャンバルT町は毎度のごとく「1時間だけ待て」とか時間を要求。
〜いつも逃げおおせてしまう巧みな高等技術です〜
このときは瀕死のマリウスくんを担いでいますから技術に一層磨きがかかりました。
それまでのジャベール課長はジャンバルT町を捕らえることが生き甲斐だったはず。
しかしここで度を超える展開が待っていました。

 間髪いれず後ろ向きで指を刺し「行け」という合図を示すジャベ課長!!

特筆すべきはその行為があまりにも“間髪いれず”すがすがしかったというもの。
さらに、後姿は堂々たる大の字です!!

 どこからどう見ても人生が狂うほどの葛藤があったとは思えない―

そう、ジャベール課長はあっさり改心できたのです。
自分の正義感を初めて客観視できたんですよ!! すばらしいw

 気づき、気づきこそが人生を変えます

死なないジャベール課長がわたしたちに教えてくれたこと。
それは―

 “人生、あんまり考えなくていいんじゃね?”

俺は考えたほうがいいとおもいましたw
中身を知っているからこそ、つらい真実が引き出されてしまうのでした―
なんてこった
民衆を立ち上がらせる使命に燃えるアンジョールラス。
しかし、登場した次の瞬間には将軍の訃報を知らされてしまいます。
って…さっきまで威勢はどこへいってしまったんでしょうか!?
一瞬で燃え尽きるアンジョールラス。。 そのうなだれかたは半端じゃありません
その感情の起伏はどう見ても異常でした。 〜それは葛藤する時間がないから〜

 すべてを鵜呑みに信じないと3時間で物語は終われない―

物語が長いから、葛藤を描く時間がないのです! これはきびしいw
わたしたち観客には百歩譲って物語を受け容れるしか耐えうる術がありません!
やむを得ず、すぐさまバリケードでの死にざまを期待することにしました(爆
Fふじをさんの衣裳は一つ、また一つとR.E.D.装備が増えていきます!!
そして最期はこれまでで最高にかっこいいFふじをさんが完成w
(Fはファティマ、もしくはフランス)
全員が虐殺されゆく中、アンジョールラスは最後の最後まで立っていた。
赤い旗をふりかざしたその瞬間、ばったり朽ち果てるアンジョールラス!!
ここで問題なのはやはりその速度でしょう。

 崩れ落ち方が速すぎたのだ

もしあの速さを肯定するなら、直前で旗を振る強度が問題ではないでしょうか!?
エンディング、旗持って舞台上に現れたジョー氏に銃を持ってきてくれる女の子。
あの様子だとアンジョールラス本人が銃を忘れてたんじゃないでしょうか。
女の子に銃を渡される姿はいかがなものかとおもいましたw すばらしい

今回、これまで見てきたFふじをさん・ジョー氏・T町さんを超えました。
特にジョー氏に至っては歌ですね。 その姿を加算すればマリウス超えてますw
舞台では容姿が重要なのだとあらためて気付かされましたよ。
Fふじをさんに至っては衣裳ですね。 衣裳からくる堂々さはこれまでで最高でしたw
ある意味では誰よりも堂々としていましたよ! 〜衣裳って大事〜
T町さんももちろん歌でしょう。 なんたって主役ですから☆
すこし腰が引けてるのだけはなんとしても惜しかった!

さて、おそるべきはコゼットの急成長です 〜急に輝きだした感じです〜
マリウスに一瞬で心を奪われたにもかかわらずマリウスに抱きしめられたとき、
こころの奥底ではすこし避けているのが見て取れました、すばらしいw
◎人間、一目見ただけで相手を信じきることなんてできやしませんって◎
これから台頭していくべき身内狩る存在の出現です!!

ラストはジャベール課長のいちいちウケを狙う振る舞いを除けば素晴らしかった!
まぁエンディングですから何やってもいいんですけどねw
ほら、あの人は地が出ちゃうとボロがでるタイプの天恵ですから。。
天に与えられたものが裏目に出る姿ほど残念なものはありません!

 才能は賢くつかってほしいですね

そういうわけで2年に渡って応援してきた“身内狩るクリエーション『レミゼ』”
今回もつっこみどころ満載の素晴らしいものでした☆
その中で見てきた、愛すべき狩られた身内の役者たちw

 彼らがいるからこそ、わたしたちは今を笑っていられるのです

〜身内が狩られるって、本当にすばらしいものですね〜
では、また 身内狩るの舞台でお会いしましょう☆


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