世の中はX'mas一色。 街はまるまるまるでネズミーランドのようでした!! 人波、波、波!! 人が集まる中心地へ その人波は流れています。 それとはまるで逆方向 わたしは新幹線に飛び乗りました! いつも通り、危なく乗り遅れるところでしたねw 新幹線 その圧倒的なスピードにX'masイヴのすべてが吹き飛んだ!!
こんな速さで成長できたらな
そして一息に死ねたら (※それも事故死じゃなくて)
一点を貫く強い力と速度。 風のようではなく、空気が、空気が重い感じ 時間の濃さ、密度。 生きること 必死に生きること
それは舞台上にある
“舞台で生きる”というよりも、むしろ舞台がおしえてくれるものかもしれません ステージが輝かしいものであればあるほど舞台を神聖視しがちですが、 ほんとうは舞台上ではなく、いつものわたしたちの日常がそのはずだからです
街並の流れに逆らった人波の真逆の遅さが、感じる力を助長させたのかもしれない。 ちなみにX'masイヴを祝うのは日本くらいのもんですw 海外にイヴなんてものはないのだ。 この日、わたしは友人が出演する舞台を見に行きました。 奇遇にも以前舞台で一緒だった桑さんと見ることにしていました。 某高校教師の桑さんはたいへんな知識人。 『詩のボクシング』で全国大会にまで挑んだひとです。 高校では『たたら製鉄』を生徒に教えています。 全国高等学校演劇についての桑さんの感想コメントを見て即座にメール撃ちました! すると以下の返事がッ
コピーができないので タイスケさんが、僕の自宅に観に来られる以外は手段が無いのです。 来ていただくのは全然構わないですよ。 歓迎します
そういうわけでご迷惑なところをおしかけましたw こんなチャンスはあるときじゃないかぎり“ある”もんじゃあないのだ。 あらためて申し上げますが、この録画を見ることがこの日の焦点じゃありません。 友人が出演、踊る舞台を見に行くことですw 桑さんのご自宅に到着。 興味深い録画演劇を見せていただきましたよ☆
◎第58回全国高等学校演劇大会◎ <最優秀賞>青森中央高等学校 『もしイタ』 〜もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら〜
桑さんの奥様から東京スカイツリー土産チョコをいただき、食べまくりました!! クリスマスイヴその日、わたしは『もしイタ』テレビ画面に集中していた―
もし現実的にこの日を捉えれば痛い話です… 個人的には『もし痛』なんじゃ!?
高校生が高校生で高校生のときしかできない高校演劇。 唸りました!! スカイツリーどころじゃまったくありません
相手チーム【あーせーこーせー学院】って学校名に吹いてしまいましたw うまいなーーーーーwww わたしはこーゆーのが大大大好きです!!
この演劇には大道具がいっさいありません。 すべて人間、役者がこなしています。 台詞とカラダの空間演出 夕方の三羽のカラスでさえ、3人が演じています! 桑さんによると、どこへいっても演れるようにつくられているとのこと。 それには被災地も含まれています。 なるほど
主人公はもともと弱小高校野球チームにいた生徒。 津波により転校を余儀なくされ、青森の高校に転入していたのです。 しかし主人公が現在通うこの高校ではそもそも野球メンバーが足りてなかった。 そこにやる気の塊のようなマネージャーがいたのです。 マネージャーは主人公に目をつけ、度重なるストーキングの果てに入部させますw
マネージャーは過去槍投げの選手だったが肩を壊して投げられなくなっていた 主人公には野球をやりたくてもやれない理由が、迷いがあった
マネージャーは主人公に問いただします 「君はまだ“投げられる”んだよね!?」 この台詞はこころに直撃しました まだ“踊れる”んです!!
主人公の仲間たちは津波で亡くなっていた
主人公はこころを苛まれていました 「こんな俺が笑って野球をやっていいのか」 この葛藤は苦しかった よくある“みんなの分まで”なんて軽い台詞は幻想です 現実に、そこにたどりつくにはまったく簡単じゃない 演劇ですからその時間は描かれませんが、現実はそんなもんじゃないはずです もし自分がそうだったら“みんなの分まで”というのは言葉にできないと思います 言ってしまえば別ものになってしまう気がするのです それはそれとして、演劇はつづきます! マネージャーは甲子園に行くために力がある監督を探します。 もう一人のマネージャーが連れてきたのはそこら辺にいそうなおばあちゃんでした。 しかし、ただのおばあさんではありません!! 恐山のイタコだったのですw
それ “別の力” だよ―
マネージャーは目を丸くしておばあちゃんに訊ねます。 「甲子園行けるんですよね?!」 おばあさんは答えます 「んだ」
おばあさんはメンバーの一人に1ヵ月?の山篭り修行を要求
主人公はおばあさんに「絶対に甲子園に行けるんだな?」と確認して山へいきました。 その気迫に感化されたのか、弱小チームは初めてまともな練習に励みます。 自分たちのために一人で山へ向かった主人公。 こころが折れていくナインたちでしたが、主将のご無体な発言で各個奮起します!! 苦しい修行から帰ってきたらしい主人公はおばあさんのもとみんなの前で力を発現。
戦前の伝説のピッチャー沢村を自らに降霊
その投球にキャッチャーは5mくらい吹き飛びます!! スゲー☆ 地区予選、その圧倒的投球によりあっという間に決勝戦w 甲子園を目前にして相手高校【あーせーこーせー学院】はまさかの全員バント作戦!! ピッチャーの体力を奪う残酷な作戦です!! その激闘はスローモーションを交えてたいへんな息を飲んでしまいましたw おもしろい☆ 試合は延長戦にw
毎試合の沢村選手降霊で主人公のからだは限界をむかえてしまいます
沢村は戦争時、投げたくもない手榴弾を投げさせられていた そんな沢村選手は降霊で投げる機会をあたえられ、主人公の限界とともに成仏します 降霊を解かれた主人公は「もう投げられない」とナインに叫びます。 しかしチームはすべてを主人公に託した。
全員が納得するなかで試合は終わりました
エンディング 夏休み期間中は練習もなく、療養する主人公は呼び出されることもありませんでした。 ひさしぶりに練習する、と連絡を受けた主人公はグラウンドへ。
グラウンドへ行くとマネージャーを含め全ナインがイタコ技術を修得していた―
つぎつぎと主人公の友だちが降霊されていきました その最後は― 主人公が一度も口にしなかった“おかあさん”でした
さすがに最優秀賞。 ほとほと馬鹿げた内容なのに泣きそうになりました この演劇が見ることができてほんとうによかった
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