断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2012年11月09日(金) 開かない明日はない

この日、いつものボディワークの帰り。 たいへんなことが起きました。。
あらかじめ言っておきますが、すべて事実・現実・リアルですw
このお話はそこにいたるまでの経過からいかねばなりません。

 人生とは、そこまでのプロセスすべてが明日へとつながっているからです

このビルに具わっているエレベーター。
ここのエレベーターはどれも閉まるのが速い。
閉まるのが速いのはよしとしましょう、だって急いでるときなんか大助かりですよね。
しかし、誰も人が乗っていないときのエレベーター動作には疑惑がともないました。
たとえば、ボタンを押して待っているとき。
人と話をしていてわたしたちが到着エレベーターに気付くのが一瞬でも遅れたら。
その間に間違いなくエレベーターはわたしたちの階を過ぎ去っています。

 このエレベーターは待つということを知らないのだ

速すぎる、そのことに気付いたのは2ヶ月くらい経ってからでしょうか。
それからは気が抜けなくなりました。
ただエレベーターに乗るだけ、それだけのことにこれほど集中が強いられるビル!!
こんなビルディングは初めてです。
人が人のためにつくってきた機械仕掛けの乗り物に振り回されてたまるか―
わたしは矛盾を感じました  怒りさえわいてきます
他のビルで感じる時の流れ“絶対に間に合う”このビルにはそれが一切通用しません。

 閉まる寸前に↑↓ボタンをいくら押しても絶対に開いてはくれないのです

ボタンが押されていないエレベーターを見たとしましょう。
開いているのを見てからでは決して間に合わぬのです!!
しかし、わたしは一度だけ見たことがある。

 凄い美人がボタンを押したとき、扉は二度開いたのだ

それはまるでモーゼが海を割るように信じられないものでした。。
このエレベーター… 人を選んでるんじゃないか!?
わたしはその時そうおもったのです。  いや、誰かが乗っていたのかもしれない。
だけれどわたしは不思議と理屈ではない何かを感じたのでした
これだけ毎日エレベーターは人間を背負って運んでいるんだものね。

 “機嫌”くらいあってもおかしくない

ただひとつの真実、それは“わたしには開いたことがない”という事実です。
このエレベーターは理不尽だ  〜いつか問いただしてやる〜
それからです、わたしとエレベーターの心無い死闘が始まったのは―
まさに“寸前”のたたかいが始まったのです。 〜始めてしまえば終われない〜

それは、もうビル自体が閉まろうとする時間でした。
今日のわたしは支度に手間取って最後の一人になっていた。
そんなときでした。
開いているエレベーターが目の前に!!
わたしは走りました全力で走りました。
“間に合う”そうおもった瞬間に扉は閉まりだします!!

 させるか!!

わたしは右脚を扉にねじ込みました。
フツーのエレベーターなら絶対に開くはずです。
しかしここのエレベーターはほんとうにフツーじゃあなかった…

 ひ、開かない!!

わたしは叫びました 「そ、そんなバカな!!」
いくら叫んでも扉は開きません  実話です
夜もおそくて周囲に人もいない!! な、どうしよう。。 なんとかしなくちゃ。。
わたしは開閉ボタンを探しました。
しかし、ねじ込んだ足は膝の上まで挟まれていました。

 ↑↓ボタンを押そうにも手が届かぬのです

足はダンサーの命。 その命を粗末に扱ったからでしょうか
いいや、認めない認めてたまるか。 すべてこのエレベーターのせいなのだ!!
いよいよ本性を現したな!! 自らの安全性を省みず攻撃してくるエレベーター
凄い美人は通すのなら、その反対もあるはずだ
ここまで敵意をむき出しにするエレベーターがそれを証明しているじゃないか
わたしはあらがう者、運命にあらがう者のはずです
こんなところで負けるわけにはいかない

 “開かない明日はない”

なんとか命を引きずり出すことでボタンは押せた
開く扉、エレベーター  「たっ、たすかった…」
そのときのわたしの動作を誰かが動画で撮っていたりしたら。
わたしはお嫁にはゆけぬでしょう。 いいやお婿だ。
決死の覚悟でボタンに手を伸ばすさま。
それはひどいありさまだったとおもうのです、思い出したくもない!!
もしこれがわたしではなく女の子だったら。
それは残酷でしょう。 壁を這い懸命にボタンを押そうとする姿は想像するだけで地獄です
もしわたしが婚約者だったらその場で婚約解消です!! (その前にたすけろよ)
毎日汗水流して働くエレベーターに機嫌を認めたわたしが浅はかでした!!

こんなエレベーター、こんなエレベーターがこの世にはあるんです。
決して他人事ではありませんよ?

明日はあなたです


 < 過去  INDEX  未来 >


Taisuke [HOMEPAGE]