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ぴんよろ日記 DiaryINDEX|past|will
こないだの土曜日は、ヒコの空手の試合だった。これまで昇級試験は何度も受けてきたけれど、試合は初めて。ヒコがやってる空手は、かなりマジで戦うやつなので(だって本人が『なにか戦うことがしたい』って言ったから)、幼稚園児でもけっこうな迫力だ。先生は「顔面蒼白になって、直前でやめるって言う子もおるとですよ〜」とおっしゃっていた。ヒコは会場に行くまで「楽しみ〜」と余裕かましていたが、いざ他の人の試合が始まってみると、どんどん挙動不審に。いままで見たことないような、能面みたいな顔つきになってきて、キョロキョロそわそわ。果たして試合では…完敗。なにかの間違いだったのか、7キロも重い相手だったのもあるかもしれないが、どう見ても彼は初試合ではない感じだったし、完全に場に飲まれていた。まぁ、そういうものだろう、と思って「お疲れ〜!がんばったね!カッコ良かったよ〜!」と迎えたら、それまでは複雑な笑顔だったのがみるみる崩れて突っ伏して、そのまましばらく、静かに泣いていた。いままでに感じたことのない緊張と悔しさだったようだ。「本番」「試合」が持つ力というのは、やはり次元が違うのだ。こればっかりは、自分の身をもって、数を当たっていくしかない。あんまり泣くので、ひょっとしてもうやめると言い出すかも…と思ったら、なんのなんの、ひとつ上のクラスの練習に行くことに決めなさった。ほ〜、やるなぁ。がんばれ〜。
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