ぴんよろ日記
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2013年02月27日(水) 思い出させるもの

 そういえばおとといは結婚記念日だったが、結婚して13年、その前に約5年。なんとまぁ、もうすぐ「ざっくり20年」の付き合いに近づきつつあるダンナが、数日前、私に関する新事実を知って驚いていた。それは「おこげ嫌い」。ごはんとか、クレームブリュレの、あの、歯に付くガリガリ。ぜーんぜん好きじゃない。でも、一般的には「おいしいものが好きな人なら、目を細める部分」であるからか、大好きだと思っていたらしい。石焼ビビンバは絶対頼まないし、デザートがブリュレだったら「焼かないでください」って頼む。その理由も言ってたはずだけどなぁ。まぁ、そんなことを真剣に聞いてる夫というものもいないだろうが。焼きそばの麺にわざと焼き目を付けてるのも嫌い。
 ほんとに好きならいいんだけど、テレビのレポーターさんが「…ってことは、おこげですかぁ〜!」って大げさにありがたがってみせるのって、なんなんだろう。焦げ目って、そんなにみんな好きなものなのかな。マグロみたいなもん?「おいしさがわかってる人」の記号?

 ここ2週間ほど咳が止まらないので、昨日はついに観念して耳鼻科へ。去年も一昨年も、おなじような症状をおなじように悪化させて来ていたようで、診察室に「学習しねぇなぁ、この人」的ニュアンスが漂う。普段は足もみだの足湯だのと偉そうにしのいでいるが、年に一度は、こうして西洋医学と薬に頼ってしまう哀しさよ。おかげで久々によく眠れた。「今はお薬で落ち着いています。」なんて医療ドラマみたいなセリフを思い浮かべながら。
 薬って、症状を抑えるとか無くすってこともだけど、その症状が無い快適な状態を、体と意識に思い出させる役割が大きいのかな、と思う。特に徐々に悪くなった症状って、ある面では「慣れて」いるから、やり過ごせる範囲ならそれが「標準」になってしまう。あるいは「かわいそうな私」の小道具として、手放したくないものにさえなってしまう。でも実際は、心身の能力は著しく削がれているので、それを「違う!ほんとはこんだけ動く!」などと思い出させる役割。


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