ぴんよろ日記
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2011年10月19日(水) 塩が

 やっと塩が焼けた。
 ミサキンが生まれる前…そう、お腹の大きい年末に引っ越しが決まり、家を探し、土地を探し、家を考え、引っ越しをし、ミサキンを産み、家を建て、また引っ越して、ヒコを追いかけまわし、仕事もしつつ、乳も出しつつ、と、思えばこの2年、かけずり回っている。時間はもちろん、財布の余裕もまったくなくなってしまうと(無給の産休プラス家!そりゃなくなるわ)、自動的に心の余裕もなくなった。たぶん、それが理由だと思うのだけど、料理も作りたくなくなった。不思議なもんだと思う。あれだけ好きだったのに、日々の料理がまったく楽しくない。買い物もしたくない。たまにお客さんが来ると、それは非日常だから、これ幸いに、取り返すかのように楽しんだ。でも、日々の料理を、ちっとも作りたくなかった。さすがに食べないと死んじゃうから、必要最低限のものを、やっとの思いで作ってはいたけれど。
 それがようやく、少しずつだけど、作りたくなってきた。朝から米をといで、みそ汁の煮干しを鍋に浸けておくことが、苦にならなくなった。そして、塩をようやく焼いたのだ。
 塩はいつも、ほどほどの自然塩を、一度フライパンで火を通して、サラサラの焼き塩にして使っていた。毎日の作業じゃない。ごくたまに、一袋の半分を、たった10分間くらい火にかけて、木べらでかき混ぜ、新聞紙に広げてさますだけだ。でもそれができなかった。塩がなくなったら「あぁ、焼かなきゃ…」と思いつつ、間に合わないから、湿り気を帯びたままの塩を塩壷にザザーッと入れた。もちろん使いづらい。そして使うたびに、軽い自己嫌悪。塩ひとつとっても哀しき悪循環であった。
 そして昨日、やっと塩を焼いたのだ。サラサラの塩は、料理にも、おにぎりにも使いやすい。サラサラパラパラ。
 やっと塩が焼けた。


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