雪。 なにかの種を運ぶ綿毛にも似た軽い雪が、無数に舞う一日。あんまりふわふわなので、冷たささえも感じられないくらい。小さな雪のひとつひとつが、少しずつ街の音を吸い込んでしまうのか、目に見える景色に対する音のボリュームが絞られているような感じ。 そんな雪の中を歩いていると、妙な浮遊感に包まれて、夢の中にいるよう。雪に焦点を合わせて歩こうものなら、ひっくり返ってしまいそう。