ぴんよろ日記
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2004年08月15日(日) 坂のじいちゃん

ある日ダンナが言った。
「あの坂の途中で、いつもじいちゃんが外ば見とると知っとる?」
私もよく通る坂。でも知らなかった。
そう言われて気をつけて見てみると、いつもじゃないけど、
たしかにじいちゃんがボーっと窓の外を見ている。
一度は、アパートの前の坂を散歩していた。
これまたボーっと道ばたの花を見ていた。

脂っ気のぜんぜんない、絵に描いたようなじいちゃん。
家族がいるのかいないのか、どんな物を食べているのかも、よくわからない。
でも私たちは、毎日のようにそこを通るたび、じいちゃんを探す。
特にダンナは、死んだ自分のじいちゃんに似ているらしく、気になるようだ。

私も死んだじいちゃんに似た人を見ると、
嬉しいような悲しいような気持ちになるから、
それが、いつも通る道で見かけられるのなら、きっと探してしまうだろう。
そしてたぶん、じいちゃんを見かけた一瞬、
じいちゃんと過ごした子ども時代に戻るのだと思う。

ダンナは小さいころに、
じいちゃんとも、生まれ育った町ともさよならしているから、
その瞬間を想像すると、じわっと目の奥が熱くゆるむ。


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