朝起きたら、久々に見る空の色だった。どうやら空気の中に、何滴かの「冬」が混じってきたようだ。風が吹く感じも、匂いも、どこか違う。いつもは開け放っている窓を閉めてみると、(そのまま暖かい季節が終わりそうで)寂しいけれど、快適だ。こうやって季節は、少しずつ混じり込みながら、大きな流れを作る。今日はこの冬の、いちばん源流なのだ。