ぴんよろ日記
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| 2002年08月22日(木) |
ホントに肉を食べたいか。 |
ふと考えてみると、いったい何日の間、牛肉を食べていないか分からない。 買えないほどビンボーってわけでもないし、 食べたいときは貯金もないくせに焼き肉屋に行くし、家で焼いたりもする。 特に体が欲しがらないので食べていなかったという感じだ。
でも、特にグルメ番組などでは、牛肉がすんばらしくおいしいものとされ、 いつでも食べたいようなものだという感じで話が進んだりする。 だいたい温泉旅館の目玉は「ナントカ牛のアレコレ焼き」だったりする。 まぁ、旅先ではバシッと肉食べてもいいんだけど。
ただ、肉に限らず、いろんなものが「好き」だと思わされていることって多いんじゃないだろうか。 「食べたい」「遊びたい」のオンパレードで、胃袋と気と財布の休まるヒマはない。 人間って、もう少し地味で地道にできてると思うんだけど。
池澤夏樹さんのメールマガジンを取っているのだが、 こないだ送られてきた文章に、そのあたりをサクッと表しているのがあった。
◇
人間が持つ多くの資質の中で、消費者という一面だけがあまりに重視されている。 あなたは誰か。何を考え、誰を愛し、何を作る者であるか。
それを問う前に、何を買ったか、何を身につけ、何を食べ、何を所有しているか、が問われる。
ものを買うことが自己表現の手段となり、人は互いを消費によってしか評価しない。
親であり、子であり、友人である前に消費者。
幼児の時から消費者。いや、生まれる前からダイレクト・メールが襲ってくる。
経済成長の土台は消費です。
もしも20世紀的な成長の神話に背を向けて別の道を探るとすれば、ぼくたちは消費そのものを見直さなければならない。
新商品ラッシュの狂騒の外に出なければならない。
◇
最近、冷蔵庫や食品備蓄棚をぼちぼち整理しながら料理を作っている。 電子レンジも壊れっぱなし。 でもあんまり不自由してない。 だいたい、あるもので間に合うし。 なければないでやっていけるのに、スーパーに行くと、たくさんのものを買ってしまう。 そういう呪いを、少しずつ解こうとしているこのごろだ。
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