ぴんよろ日記
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2002年08月22日(木) ホントに肉を食べたいか。

ふと考えてみると、いったい何日の間、牛肉を食べていないか分からない。
買えないほどビンボーってわけでもないし、
食べたいときは貯金もないくせに焼き肉屋に行くし、家で焼いたりもする。
特に体が欲しがらないので食べていなかったという感じだ。

でも、特にグルメ番組などでは、牛肉がすんばらしくおいしいものとされ、
いつでも食べたいようなものだという感じで話が進んだりする。
だいたい温泉旅館の目玉は「ナントカ牛のアレコレ焼き」だったりする。
まぁ、旅先ではバシッと肉食べてもいいんだけど。

ただ、肉に限らず、いろんなものが「好き」だと思わされていることって多いんじゃないだろうか。
「食べたい」「遊びたい」のオンパレードで、胃袋と気と財布の休まるヒマはない。
人間って、もう少し地味で地道にできてると思うんだけど。

池澤夏樹さんのメールマガジンを取っているのだが、
こないだ送られてきた文章に、そのあたりをサクッと表しているのがあった。



 人間が持つ多くの資質の中で、消費者という一面だけがあまりに重視されている。
あなたは誰か。何を考え、誰を愛し、何を作る者であるか。

それを問う前に、何を買ったか、何を身につけ、何を食べ、何を所有しているか、が問われる。

 ものを買うことが自己表現の手段となり、人は互いを消費によってしか評価しない。

 親であり、子であり、友人である前に消費者。

 幼児の時から消費者。いや、生まれる前からダイレクト・メールが襲ってくる。

 経済成長の土台は消費です。

もしも20世紀的な成長の神話に背を向けて別の道を探るとすれば、ぼくたちは消費そのものを見直さなければならない。

新商品ラッシュの狂騒の外に出なければならない。



最近、冷蔵庫や食品備蓄棚をぼちぼち整理しながら料理を作っている。
電子レンジも壊れっぱなし。
でもあんまり不自由してない。
だいたい、あるもので間に合うし。
なければないでやっていけるのに、スーパーに行くと、たくさんのものを買ってしまう。
そういう呪いを、少しずつ解こうとしているこのごろだ。


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