ぴんよろ日記
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2002年08月23日(金) 名前は大変。

いま、とある町の役場の名刺のキャッチフレーズを考えているところ。
よくありますね「人と森が香る町」とか、そういうの。
「ほんの少しの悪いことも言えない」というのは、
明るい道だけを歩いているようなもので、ちょっと眩しすぎる気がします。
が、名刺に「さびれた温泉街と年寄りの町」なんて刷れないので、
明るいことばかり考えています。

昨日は昨日で、マンションの名前を考えてました。
これも悪い意味の言葉は絶対使えない。
「デビル浜平」とか。プロレスラーじゃないんだから。
では「シュムッツ浜平」はどうでしょう。
一見オシャレな感じの名前ですが、謎解きは後で。

名前を考えるのは難しいです。
子どもの名前なら、逆に簡単に考えたい。
太郎とか花子とか、そのレベルがいいなぁと思います。
自分がわりと単純な名前だし。
あんまり親の思い入れを背負わされてもねぇ。
漢字検定試験の問題みたいな名前もイヤだしねぇ。

マンションの名前を考えたりするときにめくる辞書があります。
英語やギリシャ語、フランス語にスペイン語と、
いろんな単語を一つ引くと、8カ国の言葉が出てくるというもの。
「ネーミングのための8ヶ国語辞典」。
さっきの「シュムッツ」はこれで引きました。
ドイツ語で「汚い」っていう意味。ぜーったい使えませんね。
この辞書はいわばコピーライターのトンカチやカナヅチみたいなもんで、
他の職業の人にはたいした使い道のない辞書です。
でもこれを引いていると、世の中にあふれているいろんな物の名前の意味が分かって楽しいです。
昨日は釣り番組で使われていた「アングラー」が「太公望」として載っていたのが笑えました。
番組では、すっごくカッコイイ感じで「アングラーたちの熱い思いがどうのこうの」
なんて言われるんですが、なんだ、太公望じゃん。
そうなると荒い磯釣りも、一気に「今年も鮎解禁」的風景に変換されるのがおかしいです。

ネーミング辞典は約900ページ。
どこにどんなピッタリの言葉が隠されているか分からないので、
名前を考えるときはまず、全ページをめくります。
でも結局は1つの名前に決まります。
辞典じゃないところから考えることも、もちろんあります。
考えた末にボツになること…の方が多いです。
名前は、大変だ。


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